日本の米価格が依然、史上最高レベルの理由
2025年05月04日付 VietnamPlus 紙
【写真】スーパーで陳列され、販売されている日本の米(Kyodo/ベトナム通信社)
【写真】スーパーで陳列され、販売されている日本の米(Kyodo/ベトナム通信社)

日本の米価格が依然、史上最高レベルの理由
Vì sao giá gạo Nhật Bản vẫn ở mức cao nhất mọi thời đại


緊急備蓄米が放出された後も消費者が依然として値下がりを実感できないのは、実際には入札で落札された米のほとんどが、まだ卸売業者に届いていないという実情があるからである。



【写真】スーパーで陳列され、販売されている日本の米(Kyodo/ベトナム通信社)


国の緊急の備蓄米を放出することによって米価を下げようという政府の努力にもかかわらず、日本にとって主要な米の価格は依然として史上最高レベルにある。

もともと価格上昇を引き起こした原因は何なのか、なぜこの状況が改善されないのか?

4月14日までの一週間、全国の米5㎏あたりの平均価格は4,220円(29,31USD)で、16週間連続で価格が上昇し、去年の同時期と比較して2倍であった。

政府は3月初めから、米価を下げるために国の一部の備蓄米を競売にかけ始めたのだが、これは、通常、自然災害または収穫が極めて不作だった後にしか見られない措置である。しかし、消費者は依然として積極的な変化を感じられていない。

農業経済学の専門家であり、宇都宮大学の研究者である小川真如氏は、この問題の根本は2023年の不作にあると述べた。

小川氏は以下のように見解を述べた。「その他に、パンデミックから脱したことで、国内旅行や外食が回復しており、需要が高まっている。これが昨年の米不足につながっており、日本の場合、米は一年に一度しか生産できない作物であるために、私たちはなおもこの影響を感じ続けている。」

さらに、「私は、今後数年間、様々な形で影響が続くと予想している。これはたった数週間や数か月で元通りになるような問題ではない」と付け加えた。

緊急備蓄米の放出後も依然として消費者が値下がりを実感できないのは、入札で落札されたほとんどの米がいまだ卸売業者の手に渡っていない実情があるからだ。

全国農業協同組合連合会(全農)によると、全農は入札米のおよそ90%を保有しているが、4月に受け取った20万トンの米のうち、卸売業者に渡されたのは約5万5千トンにとどまる。

5月2日、農林水産省は全農に対し、流通の加速を促したとされている。

専門家の小川氏によれば、備蓄米の放出は、2月に行われた最初の段階では供給のサプライチェーンにおける停滞した状態を解決することを目指したものであり、価格を下げるためだけではなかった。

しかし、石破茂政権の圧力により、おそらく今夏の参議院選挙の前に民衆の支持を得る努力の一環として、この措置は次第に価格上昇を防ぐ目的に変わったのである。その結果、不明瞭な目標を持つ政策になった。

小川氏は以下のように述べた。「初めは物流の措置であったため、目的は米を各スーパーに送ることではなかったが、現在それが価格上昇防止の措置になってしまったので、全ての人が特に棚の上の値段に注目するようになってしまった。」

彼はさらに続け、したがってスーパーには流通されない緊急備蓄米—例えば、学校給食や刑務所、病院用の米は、依然として評価されていない。

小川氏また、消費者は備蓄米の放出に効果があるか否か確認するため忍耐強く待たなければならないかもしれないと述べた。

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( 翻訳者:竹内陽菜 )
( 記事ID:7185 )