スイス銀行にあるパキスタン人の2,000億ドルの返還のための措置を開始~FBR(連邦収税局)のチームが来月スイスに向かう予定~
2014年07月16日付 The daily Jang 紙
チームは8月の第3週に向かう予定。スイス当局と接触を開始するために内閣の承認を取りつけた。任務が完了するまで数年掛かる見通し──イスハーク・ダール財務相
政府は課税を逃れて諸外国に眠る預金の本国返還に努力しており、スイスの元大臣は述べている、銀行にはパーキスターン人の資産が2,000億ドルある、と。
イスラーマーバード(アンサール・アッバースィー):―パーキスターン人が非合法にスイス銀行に隠している課税を逃れた数十億ドルの資産の本国返還のために、FBR(連邦収税局)のチームが来月スイスに向かう予定である。イスハーク・ダール財務相は「ザ・ニュース」に対し、FBRのチームが8月の第3週にスイスに向かうことになると述べた。ダール氏曰く、彼はかねてよりスイス銀行にある資産を我が国に取り戻せるように公式にスイスの当局者との接触に入ることができるよう内閣の承認を取り付けている、と。財務相は、これは長期間に亘るプロセスであり、これには数年を費やし得ると語った。スイス銀行にはパーキスターン人が約2,000億ドルの資産を隠していると考えられている。そうした銀行の1つ、クレディ・スイスAG銀行の常務は公式に、その銀行にはパーキスターン人の970億ドルの預金が眠っていると述べ、同様にスイスのミシュラン・カルミ=レ元外務相は、伝えられるところではパーキスターン人が同国の銀行に保有する総資産額は2,000億ドルにのぼると述べたという。これに対し未だ何処からも反論は出ていない。パーキスターン政府はスイスの新法の助けを借りて非合法にスイス銀行に隠匿している資産に関する詳細を把握するべく最善を尽くす。スイス政府は新法(不法資産返還令2010)に基づき自国の銀行にある預金額に関する情報の交換を許可している。かつて連邦内閣にサマリーが提出されたことがあったが、そこではパーキスターンとスイスの租税条約の見直しが提案されていた。このサマリーは2013年9月に承認された。財務相筋は、議会でスイス当局はパーキスターンとスイスとの条約の見直しについて合意を表明していると述べたといわれている。パーキスターンはスイス当局と2005年に条約に調印しており、2008年から実施に移されたが、そこでは情報交換の点で当該の正確な要望に限り情報は共有されるべしとする制限が課された第26項は適用されていない。パーキスターンは、スイスの銀行に存在する預金がパーキスターン人が課税を逃れて預けたものである、という事実を証明する義務があるが、すると顧客の秘密を顧慮することなく、彼らの口座から税金分を差し引き、パーキスターン政府に渡してくれることになるという具合である。
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翻訳者:鳩田義孝
記事ID:344