統一民族運動が対立陣営を圧倒―カンワル・ナヴィードが93,000票、対立候補たち併せて26,000票

2015年04月24日付 The daily Jang 紙
非公式の未確定の集計によるとPTI(パキスタン正義運動)のイムラーン・イスマーイールが16,932票、ジャマーアテ・イスラーミーのラーシド・ナスィームが9,597票を獲得。カラーチーでの最も透明性のある選挙である──政治評論家
MQM(統一民族運動)の勝利でナイン・ゼロ(=MQMの本部)ではお祭り騒ぎ、選挙区では厳戒態勢、史上初の監視カメラの設置、不馴れな投票所職員と選挙準備の不備のため有権者は難儀

カラーチー(スタッフ・レポーター) :―あらゆる分析や予想を覆して国民議会の第246選挙区の補欠選挙でMQM(=統一民族運動)が、木曜日非公式の未確定の集計によると首位を独走したまま圧勝した。213ヶ所の投票所の非公式の未確定の集計によると、MQMの候補者、カンワル・ナヴィード・ジャミールが93,188票、PTI(=パキスタン正義運動)のイムラーン・イスマーイールが16,932票、ジャマーアテ・イスラーミーのラーシド・ナスィームが9597票を獲得した。政治アナリストたちは今回の補欠選挙をカラーチーにおける最も透明性のある選挙と断定した。MQMの候補者の勝利の報が伝えられるとカラーチーでは盛大に祝賀が催された。各地で若者たちが路上に繰り出し、彼らはMQMとアルターフ・フセインを讃えてシュプレヒコールをあげた。ジンナー・グラウンドで催された祝賀が最大規模で、そこには何千人もの老若男女が詰め掛けた。ところで、国民議会のこの議席はMQMの候補者、ナビール・ガブールの辞任以降空席となっており、ちなみに、彼はパキスタン人民党を離れてMQMに移籍し、MQMも2013年の総選挙で彼を同党の強力な地盤である選挙区で公認候補に据えていた。木曜日MQMの候補者の勝利が伝えられるとともにアズィーザーバードの路地という路地では盛大に祝典が催された。果敢な若者たちは踊り狂う一方、バイクのホーンを鳴らして自党の候補者の勝利に喜びをあらわにした。これより先国民議会の第246選挙区の補欠選挙の投票は平穏無事に行なわれた。レンジャー部隊(=治安部隊)や警察による厳戒態勢の下、不快な出来事は一切なかった。我国の歴史上初めて投票所に監視カメラが設置された。そのモニタリングにはレンジャー部隊の人員が就き、投票所では内外を問わずレンジャー部隊の人員が配置された。不馴れな投票所職員や各党投票所監視員、投票所の備品の不備、多数の投票所での投票ブースの番号の記入ミスのせいで有権者は極めて難儀をした。また、有権者には政府の発行する身分証明書が必須となっており、正真正銘国の発行した身分証明書を除いて他の書類に基づく投票は認められなかった。投票所職員を含め投票所スタッフは投票所に飲料水や室内扇風機、トイレの不備のため非常に難儀した。スィラージュッドダウラ・カレッジ地区の4つの投票所では扇風機と水の無供給に加えトイレの酷い汚れのために女性職員が非常に苦労した。一部の投票所では投票が8時半に始まったが、幾つかの投票所では有権者の到着の遅れ、また幾つかの投票所では備品の整理とブース番号の用意に手間取ったことがその原因であった。午前中の時間帯にはFCエリア、ムーサ―・コロニー、スィラージュッダウラ・カレッジ、アルカラム・スクエアー、アプサラー・アパートメント、FBエリア、リヤーカターバードでは有権者たちの長蛇の列が見られたが、昼になるとこれも一段落。有権者たちには強い意気込みがあった。85歳になる高齢の有権者に加え身体障害者や手足にギプスをはめた有権者も投票に参加した。投票所職員に選挙管理委員会から支給されたボールペンは乾いて使えなくなっており、一部の投票所ではスタンプ台の箱にスタンプ台すらも入っていなかった一方で、また別の一部の投票所では欠陥のあるスタンプのせいで押した途端これが壊れてしまう始末であった。投票所職員にはカードを貼りつけるためのテープやノリが支給されておらず、投票ブースは段ボールで間仕切りされている有様であった。大半の投票所では1部屋に2つのブースが設置され、そのため投票者たちが列をつくるにも困難が生じてしまった。多数の投票所でブース番号が正しく割り振られておらず、一方投票用紙を切り離すために支給された定規は短く、プラスチック製で、投票所職員は投票用紙を切り離すのに極度に苦労した。選挙区では全ての投票所の外にはMQMの有権者を歓迎する選挙キャンプがあり、幾つかの投票所ではジャマーアテ・イスラーミーのキャンプもあったが、PTIのキャンプはほとんど見当たらなかった。全てのブースにMQMとジャマーアテ・イスラーミーの投票所監視員がいたのに対し、大半の投票所にPTIの投票所監視員はいなかった。スィラージュッドダウラ・カレッジ地区の4つの投票所では8時から8時半の間に投票が開始され、3党の何れの候補者も投票所を巡る一方、カラーチー管区行政長官、州選挙管理委員会委員長を含めレンジャー部隊や警察の高官も投票所を巡回した。カラーチー電力供給会社の宣言にも関わらず、一部では電力の供給が停止し、そのせいで監視カメラの作動も停止した。ただ、しばらく後には回復した。スィラージュッドダウラ・カレッジ地区の投票所番号213,177,162,161,175の各投票所では投票は午前中がピークであった。スィラージュッドダウラ・カレッジ地区の女性用ブースでレンジャーズ部隊の男性職員がいたことに異を唱え抗議も起きた。FCエリア、ムーサー・コロニー、アプワー・カレッジ・シティー・スクールでは投票は時間通りに始まり、得票数の集計も素早く完了した。


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翻訳者:武内陽太郎
記事ID:444