アリー・ハイダル・ギーラーニー氏 3年の年月を経て身柄救出 本日カーブルからラホールへ帰還予定
2016年05月11日付 The daily Jang 紙
参謀総長がユースフ・ラザー・ギーラーニー氏へ電話
パクティーカー州内のギヤーンでの軍事作戦の間、身柄解放が実現し、ギーラーニー邸では祝宴、祝いの菓子が振る舞われる
イスラーマーバード、ラホール (ジャング代表、本紙記者、通信各社):- アフガーニスターン駐留多国籍軍当局によれば、ユースフ・ラザー・ギーラーニー・パーキスターン元首相の息子、アリー・ハイダル・ギーラーニー氏は同国南東部パクティーカー州内のギヤーンでアフガーニスターン軍と多国籍軍による合同軍事作戦の最中身柄が救出されたという。彼の身柄の救出は3年の年月を経て実現したことになる。本日カーブルからラホールへ帰還の予定。参謀総長ラーヒール・シャリーフ将軍はユースフ・ラザー・ギーラーニー氏に電話を入れ、彼の息子の身柄救出に祝辞を述べた。サルタージ・アズィーズ外交顧問はアリー・ハイダル・ギーラーニー氏の身柄解放の事実を公式に認めた。同氏によると、アリー・ハイダル・ギーラーニー氏はバグラーム空軍基地に滞在しており、そこでは彼の健康診断が実施され、彼の健康状態は極めて良好であると伝えられているという。ユースフ・ラザー・ギーラーニー氏の一族の関係者筋によると、アリー・ハイダル氏を迎えるために特別機がアフガーニスターンに向かう予定であり、それには一族の若干名も同乗する運びであるという。アリー・ハイダル・ギーラーニー氏は本日朝在カーブル・パーキスターン大使館に移送され、同国を離れる前に彼の聞き取りが行われる可能性もあるという。パーキスターン軍の総帥ラーヒール・シャリーフ将軍、ナワーズ・シャリーフ首相、カーイム・アリー・シャー・スィンド州首相やファールーク・サッタール氏その他の政治指導者がユースフ・ギーラーニー氏にその子息の身柄救出で祝辞を述べた。駐イスラーマーバード・アフガーニスターン大使ハズラト・ウマル・ザーヒールワール博士によれば、アリー・ハイダル・ギーラーニー氏の身柄開放には一銭の対価も支払われていないという。アフガーニスターン大使はこう述べた。「アリー・ハイダル・ギーラーニー氏はカーブルへ身柄が移され、そこでは医療処置が施されているところです。何よりも幸いなことは彼には一見したところ異常がないことです。我々は、火曜日には身体検査を終え、本日水曜日に彼が家族との再会を果たすことになるものと期待しております。」と。アリー・ハイダル・ギーラーニー氏の身柄開放の知らせを聞きつけ、多数のPPP(=パーキスターン人民党)の党員がムルターンのギーラーニー邸に馳せ参じ、そこでは太鼓の音頭に合わせて祝賀に興じられ、菓子が振る舞われた。アフガーニスターンに駐留するアメリカ軍はある声明の中で、この軍事作戦はパクティーカー州のギヤーン県で行われ、その中では敵の戦闘員4名が戦死したと述べた。アリー・ハイダル・ギーラーニー氏の救出の一報はアフガーニスターン大統領の国家安全顧問ハニーフ・アトワル氏が火曜日の朝、サルタージ・アズィーズ外交顧問に電話で伝え、パーキスターン外務省も自身の出した声明の中でそのことを認めた。ところで、救出の一報を得るとすぐに、サルタージ・アズィーズ・パーキスターン首相外交顧問はユースフ・ラザー・ギーラーニー元首相に電話を掛けたが、彼はその時アーザード・カシュミールで、ある一般集会に向けて演説の最中であったので、自身の息子の救出の報に接したのは少々遅れてのことであった。断っておくと、アリー・ハイダル・ギーラーニー氏は2013年5月9日選挙運動の期間中その一族ゆかりの都市、ムルターンで拉致誘拐されたのであった。また昨年5月にはある不特定の場所から彼に父と8分だけ電話でさせるということがあった。さて、パーキスターン総帥ラーヒール・シャリーフ将軍は元首相ユースフ・ラザー・ギーラーニー氏に電話し、その息子の救出の件で祝辞を述べ、ナワーズ・シャリーフ首相も元首相に電話し、その息子の救出に祝辞を述べた。ビラーワル・ブットー・ザルダーリー氏はあるSNSサイトでアフガーニスターン大使は、ギーラーニー氏に彼の息子はガズニーで救出されたと述べている。サイヤド・カーイム・アリー・シャー・スィンド州首相も元首相に電話をし、彼に祝辞を述べた。アースィファ・ブットー・ザルダーリー女史は自らのメッセージの中でこの驚くべき報に接して、アリー・ハイダル・ギーラーニー氏は間もなく家族の許に帰ってきますと述べる一方、シャハバーズ・タースィール氏は、2016年はとても良い年だとの弁を残した。他方、アフガーニスターン大使は報道陣との会話の中で「アリー・ハイダル・ギーラーニー氏はまずカーブルに移送され、その後にパーキスターン関係者に引き渡されることになるでしょう。」と述べた。アリー・ハイダル・ギーラーニー氏の救出の知らせに一族の間には喜びの波がどっと沸き起こった。親類、友人知人それに党員が祝辞を述べるためにギーラーニー一族のラホールやムルターンにある邸宅に詰め掛け、互いに抱き合い祝辞を述べた。国内あるいは国外に居住する友人や家族、PPPの指導者たちは電話で祝辞を述べた。消息筋によるとギーラーニー一族の邸宅の周りには警備体制が一層強化されたという。ラージャ・パルウェーズ・アシュラフ氏やマンズール・ワットー氏もユースフ・ラザー・ギーラーニー元首相や息子のムーサー・ギーラーニー氏に電話してアリー・ハイダル・ギーラーニー氏が無事に救出されたことに祝辞を述べた。マリク・ムハンマド・ラフィーク・ラジュワーナー・パンジャーブ州知事やムハンマド・シャハバーズ・シャリーフ・パンジャーブ州首相は各々のメッセージの中でギーラーニー一族に祝辞を述べた。シャハバーズ・シャリーフ氏は、アリー・ハイダル・ギーラーニー氏の救出は吉報であると述べた。知事も首相も救出のために尽力した人々をほめたたえた。アリー・ムーサー・ギーラーニー氏はこう述べた。「アリー・ハイダル・ギーラーニーに連絡すると、彼はとても喜びました。彼は誰が迎えに来るのかと尋ねました。また政府と軍と接触があるとも彼に述べました。アリー・ハイダルは何も特別な注文は付けていません。」と。アリー・ムーサー・ギーラーニー氏曰く、「本日は日和がよくなくアリー・ハイダル・ギーラーニーの帰還は叶いませんでした。家ではアリー・ハイダル・ギーラーニーの好物の料理が準備されているところです。3年は過ぎ去りましたが、今か今かと彼を待ち受けるこの時間はまだ過ぎ去っていません。」と。
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翻訳者:帯刀春香
記事ID:550