クエッタ警察訓練所にテロリストが押し入る。銃撃、爆破。職員20名死亡、106名負傷
2016年10月25日付 The daily Jang 紙
テロリスト4名は射殺、人質250名救出
テロリスト6名が夜半に襲撃、多数の新人警察官は屋根から飛び降りる。軍との激しい戦闘、死亡者数は更に増加の惧れ──サルファラーズ・ブグティー
クエッタ、サリヤーブ(ジャング特派員、本紙、モニター班):-クエッタ市内のサリヤーブに位置する警察訓練所を複数のテロリストが襲い、寮に押入り銃を乱射したが、その後、軍とテロリストの間で銃撃戦となった。銃の乱射と爆弾の破裂で訓練中の警察職員20名以上が死亡、同職員106名が負傷、またテロリスト4名は射殺。一方、人質にされた同職員250名は無事救出。負傷者6名の容体が深刻。サルファラーズ・ブグティー・バローチスターン州内務大臣は深夜報道陣との会話の中で「職員20名以上が死亡し、テロリストは3名が射殺されました。」と述べた。また更に「死亡者数は更に増える惧れがあります。翌朝正確な数が明らかになりましょう。」ということである。
サリヤーブ通り沿いに位置する警察訓練所の寮に月曜午後11時頃にテロリスト5、6名が押入り銃の乱射を始めた。銃声によって寮にいた訓練生たちは大騒ぎとなり、新人警察官多数が難を逃れて寮の屋根から飛び降りた。また、市中の病院には残らず緊急事態が敷かれた。警察によればテロリストは山手から警察訓練所の寮に入り、銃撃を始めたという。また、ISPR(三軍統合広報部)によると寮をテロリスト4〜5名が攻撃したが、その後FC(国境警備隊)と警察が大挙して警察訓練所に駆け付け、一帯を包囲し、クエッタ市内の病院では緊急事態が敷かれたという。夜半までにテロリスト1名が自らを爆破して自決を遂げたとの未確認情報も入っている。また、クラッカー爆弾の爆発の結果出火し、これを鎮火するために消防隊の出動が要請された。他方、サナーウッラー・ザヘリー・バローチスターン州首相はこう述べた。「テロリストは街中での犯行の機会が見いだせず、ここを狙いました。いずれにせよテロリストたちには犯した罪は償ってもらいます。」。一方、連邦首相は訓練生の身の安全の確保に万全を期すために可能な限りあらゆる措置を講ずるよう命令を発した。警察訓練所の新しい寮に対して攻撃がなされたが、そこでは200~250名の職員が訓練の最中であった。銃撃の報に接するや大挙して軍が現場に到着し、訓練所を四方から取り囲む一方、警察特殊部隊とFC(国境警備隊)の隊員は訓練所の中に入り、テロリストと交戦状態に入った。軍が訓練所の周辺地域を封鎖し、通行は一切遮断された。サルファラーズ・ブグティー・バローチスターン州内務相はテロリストに対する作戦は間髪入れずに開始されたと述べた。サナーウッラー・ザヘリー・バローチスターン州首相は訓練所襲撃を念頭に、バローチスターン州警察長官とクエッタ担当バローチスターン州警察副長官と連絡を取った。バローチスターン州首相は、州警察長官に対しテロリストに対する十分な措置を実行し、訓練生の身の安全確保に万全を期すように指示し、テロ撲滅部隊には現場に急行するよう指示した。パキスタン軍と警察及びFCの特殊部隊はテロリストに対して作戦を開始したが、特殊部隊とテロリストの間での銃の応酬は断続的に夜半まで続いた。テロリストは軍に対してクラッカー爆弾3発を投げ、それにより出火し、消防隊が現場に駆け付けてこれを鎮火した。寮から無事脱出した警察職員1名は、夜9時頃私たちは仲間と一緒に座って雑談していたところ、まさにその時武装しスカーフで顔を覆った4人組が寮に押し入り、激しい銃撃を開始した。」と語った。ムハンマド・ハーン・アチャクザイー・バローチスターン州知事はクエッタ市内で在クエッタ警察訓練所におけるテロリストの攻撃を激しい口調で非難しつつこれを嫌悪を催すような犯行であると位置づけた。彼は治安部隊が必ずや速やかにテロリストを征伐してくれるとの期待を表明した。バローチスターン州首相と南方軍司令官アーミル・リヤーズ中将との間で電話による会談がもたれた。その中では状況について意見交換がなされ、テロリストは断じて容赦しないとの決意が表明された。州首相は事件で負傷した職員に対しできる限りの応急処置がなされるようにと指示した。
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翻訳者:高塚恵
記事ID:596