パキスタン経済に対する世界的機関の肯定的評価、スタンダード・アンド・プアーズは現在の格付けを維持
2017年10月31日付 The daily Jang 紙
経済の可能性は良好、国の対外的財政的諸要因は安定、現政府は治安状況を改善し、エネルギーとインフラ両部門の欠損を縮小──報告
政府は改革を計画に沿って予定通り敢行していくであろう、対外不均衡は一時的であると世界的機関が認めた、報告は経済政策の堅調さを裏付けている、パキスタン政府は歓迎
イスラマバード(ジャング特派員/APP通信):-世界的な格付け機関タンダード・アンド・プアーズ・レーティングズ(S&P)はパキスタン経済を肯定的に評価し、パキスタンの今短期及び長期ソブリン信用格付けBを据え置いた。このことはパキスタンの経済的な可能性が良好であり、この国の対外的及び財政的諸要因が安定的であることを裏書きするものである。同世界的機関の報告では、現政権が安全保障に関わる状況を改善したこと、エネルギー及びインフラ両部門における欠損を縮小したこと、政府は自身の改革を計画に沿って予定通り敢行していくであろうこと、対外不均衡は一時的なものであり、今後2年のうちに状況は確実に変化するであろうこと等を認めている。パキスタン政府は同報告に歓迎の意を表しつつ、「報告はパキスタンの経済政策の手堅さを裏付けるものである。」と述べた。財務省のプレスリリースによれば、世界機関の報告には次のようにあるという。すなわち、パキスタンの経済的格付けは現在のレベルを手堅く維持し続け、この国の対外的及び財政的指標は、今のレベルを下回ることは無く、パキスタン政府は自身の改革を予定通り敢行していくであろうと。同世界的格付け機関は、パキスタンの経済成長率は2017〜2020年までの期間で平均で5.7パーセントを維持するとの期待をも表明している。この堅調な予想成長率はエネルギー及びインフラの分野にCPEC(中パ経済回廊計画)に基づいた大規模な投資があることを見事に物語っている。同報告は、現政府が国内の治安状況を改善させたこと、インフラ及びエネルギー両部門における欠損を縮小させたこと、そして電力不足を削減させたことを認めている。また、報告では2017年6月に終わる今会計年度における予想以上の経常収支、財政収支の赤字が指摘しされているが、経常収支の赤字は大部分エネルギーとインフラ部門に関わる諸計画の実行と大幅な国内需要に伴う機械類や燃料の輸入の著しい増加によるものであることをも認めている。報告では対外不均衡は一時的なものであり、今後2年間で状況は確実に変わるだろうとの期待も表明されている。報告では次の事をも認めている。すなわち、会計年度2017での予想を上回る財政赤字の発生は州での予想を上回る歳出と税収入の伸び悩みが原因であり、対外不均衡はCPEC絡みの投資の著しい増加の後に縮小するであろうし、またその間パキスタンの経済の二つの重要な部門であるエネルギーとインフラは投資によって生まれた高い成長率から恩恵を享受するであろう、と。ところで、パキスタン政府はパキスタンの経済政策の堅調さを裏付けるスタンダード・アンド・プアーズによる年次格付け報告を歓迎した。パキスタンのより良好な経済的な可能性と安定的な経済状況に加え、今後何年かにおける高く包括的なGDPの成長は、パキスタン政府の経済運営を見事に反映している、と。
原文をPDFファイルで見る
翻訳者:落合真優
記事ID:704