スリリングなW杯 今度はコロンビアが日本の餌食に
2018年06月18日付 Prothom Alo 紙

今回のワールドカップでは、「死の組」はないと言われていた。有力チームは、シーザー風に言えば、「来た、見た、勝ち上がった」という調子でどんどん16強に進んでいくはずだった。今日(6月18日)ではまだ各グループで試合を行っていないチームがあるものの、すでにすべてのグループが「死の井戸」を備えているのでは、という予感がする。いわゆる「弱小チーム」が次々と驚くようなことをやってのけているからだ。そしてその最新の事例が、日本がコロンビアを2対1で破った試合だった。
グループHの中では、日本が実力的に一番下と見られていた。逆に最も有力なのがコロンビアのはずだった。だが状況は、試合開始からわずか3分で逆のものとなった。コロンビアのゴールキーパーが守りようのない態勢になったのを見て、香川真司がシュートした。ボールがゴールを割るであろうことをはっきりと悟ったカルロス・サンチェスが、それを阻止しようとつい腕を伸ばしてしまった。すぐさまレッドカードが出た。コロンビアは今回のワールドカップで初のレッドカードをもらい、ペナルティーキックを与える羽目になった。香川にとって、ペナルティーでゴールを決め、チームをリードさせるのは造作ないことだった。開始39分にはフアン・キンテロがゴールを奪い返したものの、退場で10人となったコロンビアが、11人の青いサムライたちを押しとどめることなど土台無理だったのである。73分には大迫勇也が素晴らしいヘディングを決め、日本は再びリードした。そしてこのアジアのチームはそのリードを最後まで守り切って試合を終えたのだった。
コロンビアは試合のスタートから一撃を喰らっていた。チームの司令塔であるハメス・ロドリゲスが負傷のため先発メンバーに入っていなかった。南アメリカ代表チームは、その打撃から立ち直る機会も得られなかった。ゲーム開始早々、日本の巧みな攻撃に、コロンビアの守備陣はひっかきまわされた。ホセ・ペケルマンが率いるチームは、ゴールを奪われるだけならまだしも、たった3分で選手のひとりを失ったために、試合全体を通じて苦しい運びとなった。時間が進むにつれ、日本の勢いは増していった。ボールの占有率でも攻撃でも相手を上回った。選手がひとり多かったことを、90分間ずっとうまく利用した。コロンビアとしては試合開始から戦術変更を余儀なくされた。そのためウィングのフアン・クアドラードが31分にピッチに登場しなければならなかった。ピッチの中盤を安定させようというその試みは、少したって実を結んだ。39分にラダメル・ファルカオの巧みさによって、コロンビアはペナルティー・エリアの外側でフリーキックを得た。この時誰もが、ああこのような場所からフリーキックでゴールを決められるのは最高のプレーヤーはハメスなのに、と心のうちで嘆いたことだろう。そのもやもやする気持ちを拭い去ったのは、ハメスが負傷していなければピッチに立つことはなかっただろうキンテロだった。ハメスは人間の壁の上を通してのシュートに熟達している。だがキンテロはその逆をやった。壁の下からボールを撃ち込んだのだ。この何日か前、スペインのトップリーグ、ラ・リーガでメッシが見せたのと同じようなフリーキックからのシュートだった。そして結果も同じものとなった。キーパーの必死の頑張りもむなしく、ボールはゴールラインを越えたのだった。こうしてコロンビアは試合をタイに戻した。
しかしコロンビアが安堵したのも束の間だった。73分にコーナーから得たボールを、本田圭佑がクロスにあげた。そしてコロンビアの守備陣に分け入り、どんぴしゃの場所を見出したのが大迫だった。大迫は素晴らしいヘディングで、かなり距離のあるゴールにボールを送り込んだ。キーパーのデビッド・オスピナーの腕はむなしく伸びただけだった。
これより前、ゴールをあげたキンテロに代わり、ハメスがピッチに登場していた。78分にはゴールのチャンスもあった。しかしそれを阻止したのは、その5分前にゴールを決めてスコアボードに名を登場させた大迫だった。残りの時間にハメスができたのは、イエローカードをもらうことだけだった。
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翻訳者:宗優樹
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