新型コロナ・ウイルスは経済活動に影響。多数の企業の倒産があり得る──パキスタン国立銀行
2020年06月02日付 The daily Jang 紙
海外からの送金と投資が減少、国民の購買力が低下し、失業率が増加する──ビデオ・レポート発表
カラチ(本紙特派員):-パキスタン国立銀行は新型コロナ・ウイルスのこの国の経済に及ぼす影響についてビデオ・レポートを発表した。その中ではこう述べられている、「新型コロナ・ウイルスは経済活動に影を落としており、このような状況が続くと多数の企業が倒産するおそれがある。海外からの送金や投資も減少している一方、国民の購買力も低下している。失業も増加の恐れがある。銀行の収益にも影を落とそう。」と。ユーチューブを通じて発表されたレポートでは新型コロナ・ウイルスの及ぼす経済的果影響という観点で一般の視聴者の頭の中に浮かぶような基本的な様々な質問に答える格好で、新型コロナ・ウイルスの感染拡大前はひたすら安定に向かっていたパキスタン経済から同ウイルス感染拡大後の世界及び国内的状況、ロックダウンの影響までが扱われた。パキスタン国立銀行曰く、「新型コロナ・ウイルスが原因で経済活動が影響を受けており、世界経済も打撃を受けたため海外からの送金が減少している一方、海外からの投資も減少している。」と。パキスタン国立銀行曰く、「石油価格の低迷は輸入国には利益をもたらしたが、ロックダウンは国内レベルでは経済活動に響き、国民の購買力は更に低下し、パキスタン国内への外からの投資も減少した。他方で経済的な歩みの遅さから税収も落ち込みに直面せざる得なくなりつつある。」。パキスタン国立銀行によると、新型コロナ・ウイルスの感染拡大を抑えるためにロックダウンが実施されたが、それにより工場経営者(?)や実業界ではキャッシュ・フローの悪化に影響が及んだという。パキスタン国立銀行は次のように懸念を表明した、「この状況がこのまま続くと多数の企業が倒産するおそれがある。企業の倒産が相次げばこれが銀行の収益にも響き、経済活動が止まることで失業も増加する。」と。パキスタン国立銀行曰く、「現在の状況下では外貨準備高が減少し、状況がこのままであると更なるパキスタン・ルピー安を招く恐れがある。経済的な難題と新型コロナウイルスの影響は経済成長率にまで及ぼう。国家予算にも影を落とそう。」と。パキスタン国立銀行曰く、「新型コロナ・ウイルス感染拡大以前はパキスタン経済は改善の兆しが見え始めており、経済の改善のために政府は様々な措置を講じていた。そのお蔭で輸入が減少し輸出が増加した。格付け機関はパキスタンを安定的に据え置いた。2020年会計年度の初め頃は税収は増加し始めていた。実業界の信頼も高まり、海外からの投資も急速に拡大し始めていた。」と。パキスタン国立銀行曰く、「保健衛生部門に対する政府の支出は他の南アジアの国に比較して少ない。現在の状況下では国民の啓発が極めて重要である。パキスタンでは10人の内4人が貧困の中で暮らしている。」と。国際連合は、ロックダウンにより飲食と社会的治安という課題に直面することになろう。パキスタンの債務も増加している。パキスタン経済は消費に依拠している。国民の購買力の低下はGDPに影を落とすであろう。一般企業の収益の悪化は失業増加の原因になる。
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翻訳者:岩田悠里
記事ID:888