4人目の石油相候補、国会の信任を得る ハムシャフリー紙
2005年12月12日付 Hamshahri 紙

2005年12月12日付ハムシャフリー紙

【政治部】4人目の石油相候補として推薦されていたセイエド・カーゼム・ヴァズィーリー=ハーマーネ氏の信任投票が行われた。国会には、265人の国会議員が出席し、そのうち259人が投票に参加した。過去、3人の石油相候補(セイエド・サーデグ・マフスーリー氏、サイードルー氏、タサッロティー氏)が不信任となっていたが、ハーマーネ氏は、172票の信任票(反対票53票、棄権票34票)を獲得し、石油相の職に就くこととなった。

 本紙記者が伝えるところによれば、マフムード・アフマディーネジャード大統領は、イスラーム評議会(国会)の昨日の公開会議において、ヴァズィーリー=ハーマーネ氏を以下のように擁護した。「ヴァズィーリー=ハーマーネ氏は、石油省に対して献身的に貢献してきた人物の一人であり、30年以上にわたり、石油省でさまざまな責任ある職務を経験してきた。同氏は〔石油相という〕責務を引き受けることに躊躇していたが、10日前になって潔くそれを引き受ける決心をした。このような次第で、国会は同氏の石油相としての適性を検討することになった」。

 大統領はヴァズィーリー=ハーマーネ氏について、政府の石油部門を創建した人物の一人であると紹介し、「国会が払う時間的労力や関心は、常に国の責務を全うするためのものであることに、疑う余地は無い。国会のあらゆる努力は、政府の活動を後押しし、国家を運営する上で職務をよりよく遂行するためのものであると確信している」と述べた。

 大統領の発言が終わると、ラシード・ジャアファリー・ジャラーリー議員が、セイエド・カーゼム・ヴァズィーリー=ハーマーネ氏不信任の立場から、次のように述べた。「あなた(ハーマーネ氏)が20年以上にわたり、石油部門での職務に従事してきたことは、紛れもない事実だ。ところが、あなたはあるとき、『石油マフィアなど知らない』旨発言された。国会がまさにこの《マフィア》に対して敏感になっていることが、過去に3人の石油相候補が不信任とされた原因であることを、あなたもよくご存知であるはずだ」。

 キャラジ選出の同議員の発言後、演壇に立ったエルヤース・ナーデラーン議員は、ハーマーネ氏を次のように擁護した。「長時間にわたる会議を何度も重ねる中で、ヴァズィーリー=ハーマーネ氏が、われわれとかなり似通った見解をお持ちであると判断した。それだけでなく、同氏の個人的な適性を審議する過程で、過去3人の石油相候補は無論のこと、歴代の石油相らと比較しても、同氏が優れた資質を兼ね備えていることが確認された」。

 ナフィーセ・ファイヤーズバフシュ議員も、ナーデラーン議員の発言時間を利用して、石油相候補を擁護し、「ヴァズィーリー=ハーマーネ氏、及び同氏の家族と知己を得て2年になるが、同石油相候補の特筆すべき点として、同氏の敬虔さや責任感、ハーメネイー最高指導者に対する忠誠、さまざまな分野での経験や公正な振る舞いを挙げることができる」と述べた。

 他方、ヴァズィーリー=ハーマーネ石油相候補に異議を申し立てた、ビージャール選出のモハンマド・アリー・モガッニヤーン議員は、「ヴァズィーリー=ハーマーネ氏は、〔石油・天然ガス関連の〕契約書の署名欄に署名をしたのは自分ではないのだから、〔そのような契約のためにこれまで被ってきた〕何百兆ドルもの損失に対して責任を負う立場にはない旨、すべての国会議員を前に主張している。しかし、同氏は〔歴代の石油相と〕ともに行ってきたこれまでの仕事について、きちんと説明すべきである。というのも、契約に実際に署名した人間だけが責任者であるわけではなく、関係するすべての機関や組織が責任者であり、説明責任を果たす必要があるからだ」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1501 )