フランス国民投票でEU憲法条約‘否決’(Milliyet紙)
2005年05月30日付 Milliyet 紙

欧米各国紙の反応(一部)
<フランス>
(フィガロ紙)
・国民投票の結果が、シラク大統領が思い描いていたビジョンを壊した
・ヨーロッパでの危機の幕開けとなった
・フランス国民は国民投票に意欲的に参加した
・ブリュッセルは打開策を考え始めた
・政権改革により、首相の座に内務大臣のドビルパン氏を任命する予定
・国民投票の結果が、社会党内での分裂を深めた
(リベラシオン紙)
・反対票は、反シラク票であり、内閣を改造してももう手遅れだ
・国民投票の結果が、野党第一党である社会党執行部の対立を激化させた
(パリジャン紙)
・有権者はシラク大統領とともに、EU憲法を支持する右派・左派政党のリーダーにも反意を示した
・現在の情勢は混沌としている
・第5共和政のターニングポイントになる
・ラファラン首相の辞任は確実

<アメリカ>
(ワシントンポスト紙)
・憲法条約を否決した人々は、与党指導者たちに一泡吹かせた
・否決は、グローバル化に対する抗議
・フランスの否決に前向きな意味合いを見出すのは困難であり、ヨーロッパは今後もこれまでと同様(統合に向けて)努力を続けるが、政治家たちは(今回の結果を受けて)より慎重に物事を進める必要を感じるだろう
(ニューヨークタイムズ紙)
・国民投票の結果は、シラク大統領にとって大きな痛手となった
・ヨーロッパを政治的、経済的に不安定な状態に陥れうる
・EU内部での決定を何ヶ月も妨げる可能性がある
・新加盟国の加盟プロセスが、より複雑になる
・EU加盟国でインフレが進み、経済基盤が弱体化する
(ウォールストリートジャーナル紙)
・否決はEU憲法への致命的打撃
・ヨーロッパでの経済的な変革のスピードを遅らせる

<イギリス>
(ガーディアン紙)
・ヨーロッパを歴史的にも大きな危機の一つに引きずり込んだ
・ヨーロッパ中がショックを受けた
(インディペンデント紙)
・ヨーロッパは危機のど真ん中に
・ブレア首相はEU憲法に対する国民投票の棚上げを準備
(デイリーメール紙)
・フランス国民がEU統合国家に贈った“死のキス”だ
(タイムズ紙)
・フランス国民の決断を尊重しなければならない
・他のEU加盟国でも否決される可能性がある
(デイリーテレグラフ紙)
・シラク大統領の努力にもかかわらず、トルコのEU加盟の問題が国民投票に影響した
・否決は(シラク大統領に対する)一種の“拒否権”と認識するべき

<イタリア> 
(コリエレ・デッラ・セラ紙)
・フランスでの投票結果が、他のEU加盟国にあきらめムードをもたらさないことを望む
・フランスの否決でEU憲法の問題が終わったと考えるのは次の4点から誤りである。すなわち、(1)フランスに拒否権を認めた、(2)デンマークとアイルランドに打撃を与えた、(3)批准した国の名誉を傷つけた、(4)イギリスにEU脱退の権利を与えたことになるからだ
・憲法条約を批准するプロセスを続けることで、少なくとも2つの目的を達することができる
(1)ヨーロッパの青写真を作り出す
(2)フランスには今後この決定について検証してもらう
(リパブリカ紙)
・フランスからヨーロッパ諸国への平手打ち
・シラク大統領にとって“ギロチン”的性格を持つ
・フランス国民は、国民国家を重視しない憲法を認めなかった

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:107 )