アメリカの驚くべき発表:オジャランを拘束したのはアメリカではなくトルコ(Milliyet紙)
2005年08月09日付 Milliyet 紙

アメリカ国務省のマーク・グロスマン国務次官は、アブドゥッラー・オジャランが拘束されたことについて「我々は捕まえるために大変努力をした。まず最初に言いたいのは、オジャランを拘束したのはアメリカではなくトルコだ。トルコはオジャランを拘束したことへの誇りや、自分たちの持つ能力の素晴らしさを理解しなくてはならない。自分たちではなくアメリカがやったと考えるのは正しくない」と述べた。

―米軍がクルド労働者党(PKK)を掃討しないのは完全に軍備上の理由であり、(イラク戦争時に米軍の基地利用を許可しなかったことへの)政治的な“清算”ではないということについて、トルコ国民を納得させられると信じているのか?

トルコ国民にこの問題における我々の誠意を伝えることは非常に困難だと考えている。クシャダスでのような残忍な攻撃が続くようであれば、トルコ国民を納得させるのは容易なことではない。しかし、PKK問題で本当に我々に誠意があるか否かをお尋ねになるのなら、私は確実に「ある」と答える。アメリカがイラクのPKK問題に遅かれ早かれ決着を付けるか否かと尋ねるのなら、この問いにも「イエス」であると信じている。この動きがトルコ国民が望むほど「迅速な」ものであるかどうか尋ねるのなら、その答えは残念ながら「ノー」になるのではないかと思う。

■誠意あるPKK政策

アメリカがPKK対策のペースを早めること、そしてこれによりトルコ国民とトルコ政府へ、アメリカのPKK政策が単に誠意あるだけでなく、毅然とした、決定的で有効な結果をもたらすものであることを示す時がやって来た。私が望むのは、今後数カ月間でアメリカがPKKに対しより大きな行動を取ることである。一方でトルコ政府も、イラク政府がPKK対策を講じることができるようできる限りのことをしなければならない。1年前と比較すれば、イラク政府はPKKに対し口を閉ざしていたのが、率直に意思を表明するようになった。PKKがテロリストであることや、北部の支配を維持できないことは既にイラク側も認めている。結局、我々がトルコ人に信じてもらうのが非常に困難であるとしても、PKKに対する我々の政策は全くもって誠実なものなのだ。

■PKK優先ではない

―イラクのクルド人の感情が、アメリカがPKK掃討作戦を望まない要因なのか?

そうではないと思う。イラクでは4千人あまりのPKKメンバーがいると言われており、シンパを含めればこの数がどれ程になるのか分からないが、少なくはない。イラクで反乱勢力と闘うことは我々の想像を超える(困難な作業だ)。PKK掃討作戦を行わないのは、北部のクルド人への配慮からではなく、軍事力の優先順位の問題だ。

―トルコが越境攻撃の必然性を感じたとき、例えば「追跡」という状況が生まれたらどうするのか?

もしあなたがトルコ軍の司令官だったら、私としてはあなたが最初にやるべきことは、その地域のイラクとアメリカの治安部隊の助けを求めることだ。クシャダスの爆破事件の実行犯がイラク国境を越えて逃げたという確かな情報があると仮定しよう。トルコ政府の最初の反応は、この情報をイラクとアメリカの治安部隊と共有し、彼らの行動を待つことでなければならない。こうした状況で、必要な方策が取られると信じている。

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( 翻訳者:清水葉月 )
( 記事ID:625 )