Abbas Guclu コラム:F1のある生活
2007年08月25日付 Milliyet 紙

フォーミュラー1(F1)が昨日イスタンブルで開幕した。決勝は明日だ。トルコの宣伝という観点から素晴らしいイベントだ。しかしまるでトルコで始まったときに起こった熱狂は今なくなってしまったかのようだ。一昨年、観客席で針を投げたら落ちる場所がなかった(=びっしりと満員だった)。何万人もの国内外の観客がいた。組織運営のおかげか、スポンサーのおかげか、あるいは『ほう、こういうものだったのか』と(いう関心からか)、とにかくみんな見に行った。関心のなさからだろうか分からないが、去年はひどく盛り上がらないまま終わった。北キプロスのタラート大統領による議論を呼んだトロフィー授与式でもなければほとんど話題にも上らなかったはずだった。イスタンブルの街中は(今度も)やはり関心がないようだ。政府や県や地方役場は、去年示さなかった関心を遅くはあっても今年示すべきだ。さもなければこの大きなプロジェクトはお互いの気まぐれのせいでなくなってしまうだろう。

■ひどく笑ってしまうだろう話

トルコの人々がどれほど生産的であるかを示す最も重要な指標の1つがインターネットだ。7歳から70歳までの誰もが自分がしたことを(ネット上で)公開できる能力を持っている。時々それほどいろいろなメールがやってくるので我々は時に笑い、時に気の毒に思い、時に脱帽している。

F1について示された(ネット上での)パフォーマンスもそれだけ皮肉っぽいものだ。(ネット上で流れている)F1のトルコルールとは・・・:

- トルコ人レーサーのマシンの荷室にはバーベキューセットがあってはならない
- マシンにテープやアンプ装置があれば取り外される。小さなファンや首振りの犬、サイドミラーに空のCDを置いているレーサーはレースに参加することができない。
- マシンの後に書かれた「ジャヌス、自分ではコントロールできない気持ちってのがあるだろう、僕は君にも朝のひとときにも飽きなかった。罪深い通りの改悛しているムヒッティン; 彼は今軍隊にいる、徴兵中のイドリス、君の母も追い越していったものだった」というような言葉は即座にはがされる。
- ピットイン(修理や点検を目的とした短時間の休息)のときにテクニカルチームに「整備士が来てるんだったらキャブレターちょっと見てやってよ」あるいは「ディフェレンシャルギアから音がしている。下の部分にとりかかってくれ」というような要求をしてはならない。
- 我が国にやって来たいかなる外国人レーサーの車に近づき、「大将、これはいくらなの?」「ドイツにいる義理の兄弟がこれと同じやつを持っていた」「これの中古はいくらなんでしょう、師匠?」などという質問をしてはならない。
- スタートの瞬間に後ろから「ブーッ」とクラクションを鳴らしてはならない。
- レース中に外国人レーサーと衝突したとき、事故を起こした我が国のレーサーが「交通(警察)が来ないうちには僕は車をその場から少しも動かさない」あるいは「君に(修理)工場で知り合いの整備士の名刺を渡そう。彼のところに行って修理してもらってくれ。支払いは僕がするから」というようなやり方を採ろうとすることは断固として許されない。
- 外国のたばこの広告とともに、国益を喚起するなら、たばこやお酒と並んでヴェファー・ボザ(※発酵させた小麦などで作られた低アルコールの甘くて濃い飲み物)屋のような広告が掲載されうる。しかしレース中には決してお茶やたばこをのんではならない。
- ウィンドウ拭きの子ども達をコースに近づけてはならない。
- やはりスタートで待っているマシンの間に、渋滞中と勘違いした水売りやヘルヴァ(※穀物などで作られる甘いお菓子)売り、スィミット(※丸い揚げパン)売りといった露天商が入ってドライバーに物を売ることも阻止される。
- コースに断固としてスピードを落とさせるためのこぶを設置してはならない。
- コースの周りで牛あるいは羊のような家畜が、カーブを曲がったときにドライバーと出会うことは阻止される。
- 観客が事故が起こったときにコースに飛び出てスコップやシャベル、てこでドライバーを無理やり車から引っ張り出すことは阻止される。
- スタート前にマシンの前で待機しているレースクィーンに向かって「ねえ、(君の)全ては君のものかい?」「夜は暇?」といったセクハラをする者は必ず失格となる。
- 駐車場(を取り仕切っている)マフィアがコースの周囲10キロメートルの範囲の場所に入ることを治安部隊は阻止する。

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現地の新聞はこちら
F1で北キプロス大統領による賞授与パフォーマンスに5百万ドルの罰金確定(2006年09月20日付、Radikal紙)

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:11554 )