文化遺産観光庁長官、「旅行用ガソリン」の配給を発表
2007年09月01日付 E'temad-e Melli 紙

【経済部】〔8月28日から31日までの連続4日間の〕休日は、「旅行用ガソリン」配給決定を報ずる短いニュースとともに始まった。しかし、ガソリンの割り当てに関する複雑な詳細が発表されたものの、石油省次官からは〔その実現性について〕懐疑的な見方が伝えられている。

 4日間にわたる休日を目前に控えた月曜日〔8月27日〕の夜、エスファンディヤール・ラヒーム=マシャーイー副大統領兼文化遺産観光庁長官は、100リットルの旅行用ガソリンの割り当てが決定したことを発表した。その後複数の通信社は、続報として、「予算法補足第13項」実行本部が旅行用ガソリンの割り当てに同意したことを伝えた。しかしこの報道の詳細について報じられたのは、〔休日期間中の〕旅行を計画していた人々が荷造りを終え、旅路に出発した後のことであった。

 文化遺産観光庁長官は水曜日の午後、イラン国営放送のテレビカメラの前で、100リットルの旅行用ガソリン配給の詳細を、次のように発表した。「旅行用ガソリンの割り当ては夏期間限定であり、上限は100リットルである。この配給は、100キロメートルを走行するごとに10リットルが割り当てられることになる。もちろん、100リットルというのは、旅行者に割り当てられるガソリンの最大量であり、1000キロメートルを走行した者のカードにのみ追加される。この配給は、旅行に行く前に割り当てられるのではなく、旅行終了後、ガソリン・カードのデータを解析した上で、申請者に追加される」。

 マシャーイー長官は旅行用ガソリンの配給の仕組みについて、次のように語っている。「旅行用ガソリンを割り当てるためには、まず旅行者が特定される必要がある。この目的のために、旅行についての情報が、給油したガソリン販売店を通じて把握され、〈予算法補足第13項実行本部〉に通知されることになる。旅行の始めにガソリン販売店で自家用車にガソリンを給油し、100キロメートルの距離を走行した後に、給油ために再び別のガソリン販売店を訪れた旅行者は、旅行用のガソリン配給を利用することが可能となる」。

 旅行者はガソリン・カードの情報や旅行に関する詳細をウェブサイト—このサイトはまだできていない—に登録し、その情報を石油省が〔ガソリン販売店を通じて〕得た情報と照合し、解析した上で、2ヶ月後に旅行者のガソリン・カードに〔旅行で消費されたガソリン分が〕加算されるという。

 旅行用ガソリンの配給決定の報が流れて数時間後、テヘラン—キャラジのハイウェイにいた本紙の協力者によると、このニュースを聞いた市民はガソリンの配給を得ようとガソリン・スタンドに殺到したとのことである。このニュースが報じられた当初、すべてのガソリン・カードに100リットルのガソリンの割り当てが追加されたとの噂が流れたためだ。

 他方、文化遺産観光庁長官が100リットルの旅行用ガソリンの割り当て決定を明らかにしたことに対し、石油精製・石油製品流通公社の責任者は懐疑的な見方を示している。

 本紙記者によると、先週日曜日バハーオッディーン・アダブ氏初七日の法事の席で、旅行用ガソリンの配給について、この責任者は記者らに対し、「マシャーイー氏が自分で油田でも見つけたというのなら話は別だが、われわれには余分のガソリンなどない」と皮肉ったという。そして、マシャーイー長官が〔旅行用ガソリンの配給について〕予算法補足第13項実行委員会の合意を取り付けることに成功したのは、この発言の翌日のことである。

 同委員会の委員長から、このことについて否定する発言はなかったが、ついに昨日になって、その実現に肯定的な発言が出ている。予算法補足第13項実行委員会の委員長のメフラービヤーン鉱工業相代行は、昨日ISNAに対し次のように語っている。「現行のソフトとは別のソフトが、スマートカード・データセンターで現在開発中である。このソフトでは、旅行の出発地と目的地、旅行の行程中に給油したガソリン販売店、旅行距離、旅行期間などの情報から、旅行をしている車が特定されることになっている。このソフトを用いることで、すでに承認済みの最大100リットルの旅行用ガソリンが、旅行者たちに提供される予定だ」。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:11806 )