交通事情、ガソリン配給制実施前とほぼ変わらず
2007年08月27日付 E'temad-e Melli 紙

【イラン学生通信】テヘラン市交通担当副市長は、「最近の交通事情から、ガソリン配給制開始から現在にかけて、自家用車を利用する市民が増加傾向にあることが分かる」と語った。

 タシャッコリー・ハーシェミー氏はまた、「〈交通状況画像監視・ICコントロール・システム〉が提供する首都テヘランの320ある交差点に関する統計・分析によると、ピーク時における交通量は、ガソリン配給実施当初に驚くほど減少したのと比べて、今現在はガソリン配給制実施以前の交通量に戻っている」と指摘し、さらに「毎年夏になると、市の交通量はかなり減少するにも関わらず、今年の夏ははっきりと感じられるほどの変化はなかった」と続けた。

 同副市長はまた、首都テヘランでは車の台数が年間35万〜40万台増加していることに触れ、「このような車台数の増加は、ガソリン消費量の増加だけでなく、市内の道路の混雑と交通量の増大をももたらしている」と指摘する。

 タシャッコリー・ハーシェミー氏はさらに、市民が柔軟にガソリン配給制に順応し、自らの日常生活を新しい状況に適応させることが出来ていることに触れつつ、「しかしその一方で、自家用車の利用頻度はこれら自家用車へのガソリン配給量とあまり釣り合いが取れていないようだ」とも付け加えた。

 同氏はテヘラン市交通監視・管理センターの情報を引く形で、首都にある320の交差点における交通量の減少は3~5パーセントにとどまっていると述べ、短期間のうちに〔ガソリン配給の一期に当たる〕6ヶ月分のガソリン消費が可能であることが、最近のガソリン消費量が高水準にある一因となっているとして、「その一方でこのことが、自らに割り当てられた数ヶ月分のガソリンを数週間で消費してしまった人々の公共交通機関への需要増加を引き起こしているようだ」と指摘している。



訳注:自家用車に割り当てられた1ヶ月間のガソリン配給量は100リットルであるが、自家用車の場合6ヶ月を1期として計算し、この1期分を利用者は期間中、必要に応じて使うことができる。当初1期は4ヶ月であったが、その後6ヶ月に変更された。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら
関連記事(ガソリン配給制導入も、大気汚染改善されず)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:中谷登紀子 )
( 記事ID:11810 )