アラブ首長国連邦首相、イランを訪問
2008年02月19日付 E'temad-e Melli 紙

 アラブ首長国連邦(UAE)首相でドバイ首長国首長のシャイフ・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥームが昨日、一日間の予定でテヘランを訪問、アフマディーネジャード大統領、及びパルヴィーズ・ダーヴーディー第一副大統領と会談を行った。今回のUAE首相のイラン訪問は、革命後イランを訪問した同国関係者としては最もハイ・レベルなものとなる。

 シャイフ・ムハンマド首相はアフマディーネジャード大統領への親書を携えていると言われている。マフムード・アフマディーネジャード大統領はすでにUAEを訪問し、両国間関係について同国の首長らと会談を行ったことがある。今回のシャイフ・ムハンマド首相のイラン訪問以前にも、同首相訪問に関する憶測が報道関係者らの間で囁かれていた。

 核問題に関してイラン当局と話し合うことが、今回のシャイフ・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首相の訪問の目的であると見る向きもある。

 イラン・UAE両国の関係は友好的なものだが、しかし大トンブ島、小トンブ島、及びアブー・ムーサー島の帰属をめぐる三島問題はつねに、両国首脳らの論争・対立の的となってきた。UAEは通常、この問題を国際会議での声明の中に組み込む戦略をとっている。

 シャイフ・ムハンマド首相はイラン・イスラーム共和国当局と協議した後、ダマスカスを訪問し、そこでシリアのバッシャール・アサド大統領と地域問題に関して会談する予定となっている。

 UAE首相による今回のイラン訪問では、両国関係をめぐる諸問題や三島問題、及びイラン核活動に対するUAEの懸念などについて話し合うことが予想されている。

 イラン第一副大統領とUAE首相は双方の協議団による協議の中で、両国及び地域関係のさらなる発展について強調した。パルヴィーズ・ダーヴーディー第一副大統領は協議の中で、「イランとUAEは両国ならびに地域関係に対して、長期的な視点を有しており、今後その関係レベルを数倍にまで増大させることができる」と述べている。

 ダーヴーディー第一副大統領はまた、平和利用を目的としたイランの核活動に対するUAEの立場に謝意を表明した上で、次のように述べた。「イランは原子力発電所の建設への参加を、諸外国に呼びかけている。このようにすることで我が国は再度、自らの核活動が平和利用を意図したものであることを世界の人々に示している」。

 この協議の中で、ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首相はイランにおける科学の発展を賞賛した上で、両国が有する可能性は関係の発展にとって相補的なものであるとし、さらに「われわれはつねに、イラン・イスラーム共和国との強固な関係を望んでいる」と語った。同首相はまた、我が国の核活動は平和利用を目的としたものであると強調した。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:13163 )