テヘランでガソリンを求める長蛇の列が発生:政府の新たな施策が原因(1)
2008年04月22日付 E'temad-e Melli 紙

【経済部―レイハーネ・マザーヘリー】ガソリン配給制計画が始まった頃のテヘラン市内のガソリンスタンドの長い列は未だ記憶に新しい。さまざまな混乱の発生、給油所に置忘れられた数々のカード、自分のカードを置き忘れ、疲れ果てた様子でなんとかして必要なガソリンを確保しようとする自動車や輸送車両の所有者たち。

 さて、しかしながら計画実行から数ヶ月が経つと、騒動の多くは沈静化した。そして政府は新年を目前に控えた年末になると、今度はノウルーズ期間中不足が生じた場合、輸送車両の所有者は自らが必要とするガソリンを自由な〔配給外の〕形でガソリンスタンドにおいて入手できるものとすると発表したのであった。

 しかし時間の経過とガソリン消費量の増加に伴い、政府は《自由ガソリン》提供計画を続行しつつ、数え切れない数にまでふくれあがった政府車両向けのガソリンについても、《自由ガソリン》として提供する旨を決定した。

 この決定により、イラン石油製品精製流通公社は声明を出して「政府車両の所有者は今年オルディーベヘシュト月1日〔2008年4月20日〕から、自らが必要とするガソリンを400トマーン〔約46円〕の価格で入手することとする」と発表した。

 この計画の提示を受ける形で、国会議員たちもガソリン価格の完全自由化まで、政府車両及び自家用車への《自由ガソリン》の供給を続けるよう政府に求めている。

 一方、政府車両への自由ガソリン供給計画実施からたった2日のうちに、混乱が発生しテヘラン市内の一部のガソリンスタンドが数時間にわたり営業停止を余儀なくされたとのニュースが報道された。

 アーフターブ通信のニュースサイトは、報道の中で全国ガソリンスタンド・オーナー協会会長の話を引用して、政府車両に対する割り当てガソリンの価格を400トマーン〔約46円〕と算定する政府の新しい法令が、ガソリンスタンド・オーナーに損害を与え、市民に混乱をもたらした要因として挙げている。

続く

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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:13714 )