イラン及び地域諸国の2007年のインフレ率を比較する:国際通貨基金の統計より
2008年05月08日付 E'temad-e Melli 紙

 下記の表から、イランはインフレの抑制という観点から見た場合、妥当な位置にはなく、むしろ厳しいインフレのために、調査の対象となった180カ国中176位、すなわち5番目に高いインフレ率に苦しめられていることがわかる。

 中東地域でのイランの最も重要な経済的ライバルはトルコとサウジアラビアであるが、サウジアラビアのインフレ率3%、トルコ8.2%という数字は、〔19%のインフレ率に苦しむ〕イランの当局者たちに警鐘を鳴らすものであろう。

 一方で、イランが経験している高いインフレ率は、イランで生産された商品の最終的な価格の上昇を意味している。そうなれば、イランの商品は世界市場では太刀打ちできず、買い手のいない状況に陥るだろう。また国内的にも大部分の人々の購買力は著しく減少するだろう。

 このように、「イラン20年ビジョン」計画をもとにイランが経済の分野において地域第1位を獲得することは、現在難しい状況になっている。

 イランがこのような高いインフレ率を経験していることは、人々の暮らしの改善をスローガンに掲げ、人々の経済状況が改善される時がきたとの期待を喚起した第9政権〔=アフマディーネジャード政権〕の経済制裁が失敗に終わったことを意味している。

 〔アフマディーネジャード政権が誕生した〕1384年〔西暦2005年〕から今日までの現政権の業績は擁護できるものではない。〔国際通貨基金という〕信用できる国際機関が発表した統計では、イランは極めて高いインフレ率に苦しめられている国々の中に位置しているのであり、その先行きは決して明るい、希望のもてるものではない。



順位国名インフレ率
52クウェート2.6
55バーレーン2.9
64サウジアラビア3
65チュニジア3
72レバノン3.5
75オマーン3.8
89ヨルダン5
115トルクメニスタン6.5
116シリア7
136スーダン8
144トルコ8.2
145アフガニスタン8.3
166カタール12
169リビア16.2
176イラン19


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( 翻訳者:小野彩 )
( 記事ID:13805 )