シーラーズでの爆破事件にバハーイー教徒とカナダの影:爆破犯組織に関する新たな情報
2008年05月21日付 E'temad-e Melli 紙

 検事総長は、「シーラーズでの痛ましい事件を指揮した司令部はイスラエルにある」と発表した。

 シーラーズでの爆破事件の捜査を指揮するゴルバーンアリー・ドッリー=ナジャフアーバーディー検事総長は昨日テヘランで開かれた集会で、「この事件の犯人たちはイスラエルとつながっていることを自白した」と指摘、さらに「この事件では、事件に関わった者たちの間で物理的な接触が行われる必要などなかった」とした上で、次のように述べた。「一味は携帯電話を使って、情報をカナダにいる関係者たちに伝えていた。この関係者たちはさらに入手した情報を、イスラエルにいる首謀者たちに伝達していた」。〔‥‥〕ナジャフアーバーディー師はまた、「この一味の分派は聖地マシュハドで活動していた。彼らは有力な情報を保持していた」と話した。

 政府報道官も昨日の記者会見で、イランにいるバハーイー教徒6名を逮捕したことについて、「安全保障上の問題」との見解を示した上で、次のように述べた。「安全保障上の問題を信仰の問題にすることは間違っている。もちろん、〔バハーイー教を〕信仰の一つなどとは思っていないが」。
〔訳注:バハーイー教はイスラームにとって異端の宗教とされており、特にイランでは正統な宗教として、その存在を認められていない〕

 イラン国営通信(IRNA)の報道によると、ゴラームホセイン・エルハーム報道官は6名のバハーイー教徒を逮捕した理由について、「一味は国益に敵対する組織として、連携を取りながら行動を起こしていた」と述べ、さらに「この一味は統率の取れた組織で、外国人、特にシオニストどもと関係がある」と説明した。

〔中略〕

 エルハーム報道官はさらに、「安全保障上の問題から手を引くような者はどこにもいない。この問題は信仰の問題とは関係がない。〔バハーイー教が〕信仰の一つであればの話だが」と強調した。

 またイラン学生通信(ISNA)は昨日、シーラーズのホセイニーィエ「セイエドッ・ショハダー」の「ラフプーヤーネ・ヴェサール」文化協会で〔テロの犠牲となった〕殉教者たちのアルバイーンの儀式〔※40日忌のこと〕でのアーヤトッラー・セイエド・アフマド・ハータミーの発言を伝えている。〔‥‥〕同師はその中で、敵の〔テロ〕計画が露見されたことに触れて、以下のように述べた。「シーラーズでの事件の後、犯人たちは〔ゴムにある神学校の〕フェイズィーイェ学院、ダーロッシャファー、及び大アーヤトッラー・マカーレムのオフィスに爆弾を仕掛けようとしたが、この邪悪な計画は未遂に終わった」。

〔中略〕

 ハータミー師はさらに次のように説明する。「アメリカはこのような策謀をめぐらすことで、イラクの悪夢をイランでも実行し、シーア派とスンナ派の争いを拡大させ、自らが犯した罪をスンナ派信徒やシーア派信徒になすりつけようとしたのである」。

シーラーズでの爆破事件にバハーイー教徒が関与したとの指摘

〔中略〕

 バハーイー教徒逮捕につながった安全保障上の理由についてはいまだ発表がなされていないが、しかし「ラフプーヤーネ・ヴェサール」文化協会の集会が行われていたホセイニーイェ「セイエドッ・ショハダー」での爆発の当初から、一部の非公式サイトは、以前から同協会がバハーイー教ならびにワッハーブ主義に敵対的な活動を行っていたことに着目し、バハーイー教徒がこの爆破事件に関わっていたとの見方を示していた。

 ゴドス・デイリーのインターネット・サイトは数日前、「シーラーズの爆破事件に関わったとしてバハーイー教徒の指導者ら、大量に逮捕される」との見出しの速報の中で、次のように主張していた。「今回の大規模オペレーションは、イランのバハーイー教分派に対する最大の物理的オペレーションとされている。情報省の諜報員らはその中で、バハーイー教徒の7人の指導者のうち6人を、シーラーズでのテロ事件の最新の容疑者として特定し、逮捕した」。

 ゴドス・デイリーのサイトによると、この7人組の7番目にあたる人物マフヴァシュ・サーベトは、以前にもマシュハドで別の罪に問われて逮捕されたことがあり、彼らのうちの一部は国外に脱出する計画を立てていたという。

〔中略〕

 この非公式サイトはさらに、「テロ攻撃の対象となったラフプーヤーネ・ヴェサール協会は、反バハーイー教の特別サイトを立ち上げ、同派の〔外国との〕政治的な従属関係を暴露するCDを配布していた。このため、たびたび国内外のバハーイー教徒のロビイストらから、活動をやめるよう脅迫されていた」とも指摘している。

〔後略〕

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( 翻訳者:小野彩 )
( 記事ID:13994 )