空軍による軍事演習、始まる
2008年09月16日付 Jam-e Jam 紙

【政治部】「ハータモル・アンビヤー」(預言者の封印)防空基地の司令官は、「ヴェラーヤトの空を守る者たち」大演習の開始に触れた上で、国の重要部分を防衛し、敵の脅威を排除するイランの国防能力について、「われわれは領空防衛において、極めて高い能力を有している。われわれには、敵の航空機やミサイルを見つけ、それに対応する力がある」と語った。

 イラン学生通信の報道によると、アフマド・ミーガーニー空軍准将は、「ヴェラーヤトの空を守る者たち」と銘打たれた今回の演習について記者会見を開き、その中で高い能力を有した電子戦のシステムを有していることを強調した上で、「インタビューや記者会見、演習では、その能力について多くを語ることはできない。機密情報が含まれているからだ。その能力のほんの一部を公表できるにすぎない」と述べた。

 同准将はまた、今回の演習の実施方法の詳細について、次のように語った。「今回の演習は極めて広範囲な空域で実施され、国の領空の半分以上が演習の舞台となる。また、今回の演習では数十機の重航空機が参加する。単一の指揮命令系統の下で、軍の複数の航空防衛部隊がこれに参加している」。

 「ハータモル・アンビヤー」防空基地司令官はさらに、同基地の主要任務とは国の領空を守護することであると強調した上で、「領空を守る軍の様々な部隊は、同部隊の作戦管理下にある。各部隊に対しては、国の領空防衛センターから集中的な指示が出されている」と説明、「今回の演習ではまた、非集中型の指揮命令が広範囲に試される予定だ〔‥‥〕」と付け加えた。

 同総司令官はまた、今回の演習で試される新装備・システムについて、「『ヴェラーヤトの空を守る者たち』演習で用いられるほぼすべてのシステムは、非対称戦用に最適化されている。われわれが新たに作り上げたシステムのほとんどは、非対称的防衛に合わせる形で最適化されている」とも述べた。

 国軍の空軍総司令官をかつて務めたこともあるミーガーニー准将は、「ヴェラーヤトの空を守る者たち」演習には三段階が設定されているとして、次のように述べた。「先ず第一段階では、仮想敵は作戦地域を認識し、電子攻撃を仕掛けて、情報収集活動を行う。これに対して我が方は、敵を認識し、仮想敵のレーダーシステムを混乱させ、情報収集を行うことになる」。

 「第二段階では、敵はわれわれの防衛・レーダーシステムに攻撃を仕掛ける。我が方は、これに対する対抗措置を講ずることになる。最終段階では、敵はわれわれの重要地点に攻撃を仕掛け、これに対してわれわれは、自身が保有するすべての防衛システムを活用して、敵に立ち向かうことになる」。

〔中略〕

 同准将は、非対等戦における国防戦術の訓練もまた、今回の演習の目的の一つだとした上で、「一部の防衛システムは国内で最適化・最新化されたものであり、今回の演習でそれらに対する実戦試験が施される予定だ」と語った。

〔中略〕

 ミーガーニー准将は発言のその他の箇所で、記者の質疑に応じる形で、国外からの装備の購入について次のように語った。「今日、われわれが必要としているものの大半は、国内でまかなっている。われわれにはそれだけの能力がある。それと同時に、一部の国々とは〔兵器購入に関する〕契約・合意を結んでいる」。

 また同准将は、イランは反ミサイル防衛網のような装備を保有しているかとの質問に対しては、「われわれは、死活的重要性を有する地点を防衛するための計画を有しており、それはすでに策定済みだ」と応じた。

〔後略〕

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
関連記事(革命防衛隊内に「ミサイル」部隊創設を検討:革命防衛隊総司令官が明かす)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:14758 )