イランの輸入額、石油を除く輸出額の3倍
2008年10月08日付 E'temad-e Melli 紙

【経済部】「輸入は輸出の三倍」という壁が、依然として高く立ちはだかっている。今年〔2008年3月下旬~〕上半期の統計によると、イランの石油以外の輸出額96億ドルに対して、同時期の輸入額は298億ドルにのぼり、輸入と輸出の間にある三倍の開きを克服することはまたしてもかなわなかった。

 今年上半期の石油以外の輸出量は1684万1790トン(液化ガスを除く)で、額にして62億7579万ユーロ(96億8648万ドル〔※記事原文には「99億8648万ドル」とあったが誤記と判断〕相当)であった。これは前年同時期比で重量にして6.30%、額にして38.63%の増加であった。

 このことに関し、モハンマド・ベフブード・アーハニー関税局報道官はISNAとのインタビューの中で、イラン・イスラーム共和国関税局による速報統計によれば、1386年〔2007年3月下旬~〕の上半期の石油以外の商品の輸出量は1584万3030トン、額にして51億5184万ユーロ(69億8709万ドル〔※2〕相当)だったことを明らかにした。

 同氏によると、1387年〔2008年3月下旬~〕の上半期における石油以外の輸出総額のうち、1303万ユーロ(2010万ドル相当)はスーツケース貿易による輸出で、1億281万ユーロ(1億5738万ドル相当)は国境地帯の市場を通じて行われたものであった。

 また、1387年上半期における輸入量は2061万3730トン、額にして194億4万ユーロ(298億2115万ドル相当)で、前年同時期比で重量にして2.41%減少したが、額にした場合36.37%上昇した。昨年の上半期の輸入量は2112万2950トン、額にして161億5727万ユーロ(218億6712万ドル)であった。

 イラン・イスラーム共和国の今年度上半期の貿易収支(原油ならびにその他の特記事項のある輸出品を除く)は、201億3467万ドルの赤字となった。

 我が国の今年度上半期の最大の輸出相手国は、アラブ首長国連邦、中国、イラク、インド、韓国で、この5カ国が重量にして全体の61.93%、額にして47.18%を占めた。同様に、我が国への主な輸入元は、アラブ首長国連邦、ドイツ、中国、スイス、韓国で、この五カ国が重量にして全体の58.35%、額にして56.88%を占めた。

 その一方で、関税局報道官は、「これらの国々に対する我が国の貿易収支を検討した結果、最も赤字が多かったのはアラブ首長国連邦で68億9098万ドル、次いでドイツが28億9332万ドル、スイスが16億1053万ドル、中国が15億2401万ドル、イギリスが11億3860万ドルであったことが分かった。その一方で、最も黒字が多かったのはイラクで、9億2496万ドルであった。また、196の国や自由貿易産業地域との貿易収支(石油やガス、サービスを除く)を検討した結果、今年度上半期で我が国は102カ国に対して貿易赤字、94カ国に対して貿易黒字を抱えていることが分かった」と述べた。

 我が国の輸出上位10品目のうち、メタノール(メチルアルコール)が5億1740万ドル(5.34%)で第二位、液化ブタンが4億3640万ドル(4.51%)で第三位、エチレンが3億9500万ドル(4.08%)で第四位、ピスタチオ(生・乾燥)が3億7050万ドル(3.83%)で第五位であった。
〔※訳注:なおこの記事にはなぜか脱落しているが、経済専門紙「サルマーイェ」の10月8日付報道によると、石油以外の輸出品の第一位は液化プロパンで6億3800万ドル(6.59%)であった〕

 同時期の石油以外の商品の輸出額として57億9100万ドルが目指されていたが、結果的に輸出額は96億8648万ドルとなり、当初の計画の167.27%を達成した。

 しかしその一方で、今年度上半期の主要輸入品の中で、量・額ともに最も大きな割合を占めたのはガソリンで、額にして25億3140万ドル、割合にして8.49%を占めた。以下、第二位が精錬金属・鉄(4.87%)、第三位が軽油等ガソリン以外の石油製品(2.68%)であった。

 これら以外の主要輸入品としては、種(2.06%)、X線機器(1.73%)、「ローラー状の鉄・金属棒」〔?〕(1.59%)、〔‥‥〕、自動車製造用部品(1.05%)、大豆(すり砕かれたものも含む)(1.04%)、「内燃性発火・燃焼周期ピストンモーター付輸送車両」〔バスやトラックのことか?〕(0.94%)などがあった。〔‥‥〕また同時期、36043台、額にして6億5488万ドル分の自家用車が輸入され、前年同時期比で台数にして108%、額にして90.25%の増加を記録した。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:14901 )