「ガス版OPEC」設立へ向け、モスクワで会議
2008年12月23日付 Iran 紙

【政治部】ロシア・エネルギー省のアナトリ・ヤノフスキー次官は、ガス輸出国会議での最重要議題は、同会議を「ガス版OPEC」とも呼ばれる正式なガス輸出国機構に脱皮させることである、と強調した

 イラン、ロシア、カタールの三カ国はこれより前、ガスの採掘・生産の分野での協力拡大を目的とした「ガス・トロイカ体制」の結成で合意していた。

 同次官はまた、「世界のLNG市場の状況などその他の問題についても、この会議で議論・意見交換が行われる予定だ」と述べた。

 報告によると、ガス版OPECでは年に少なくとも一度、加盟各国のエネルギー相が出席する閣僚級会議が開かれる予定だという。とはいえ、今度のモスクワ会議ではガス版OPECの事務局長の選出は行わない見通しだ。またこの会議では、ガス版OPECの本拠地についても話し合いが行われる見込みである。

 ヤノフスキー次官は、「ガス版OPECの諸経費については、加盟各国の加盟料から捻出されることになるだろう」と指摘した。ガス輸出国会議は2001年に活動を開始し、これまでのところ加盟国は15カ国にのぼる。ヤノフスキー次官は、ガス版OPECを石油OPECと比較することは控えた。

 西洋諸国はガス版OPECの結成に強く反発しており、世界のエネルギー安全保障に対する深刻な脅威であるとの見方を示している。

 なお、ガス版OPECは、アーヤトッラー・ハーメネイー・イスラーム革命最高指導者がウラジミール・プーチン露大統領に提案したことがきっかけとなっている。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:15402 )