遺産密売業者から最古のイマーム・レザー聖墓碑、発見される
2009年02月02日付 E'temad-e Melli 紙


【エッテマーデ・メッリー】〔第8代〕イマーム・レザーの最古の聖墓碑を30億トマーン〔約2億8千万円〕で売却しようとしていた文化遺産密売業者が、ヴァラーミーン県〔テヘラン州南部〕治安維持軍の隊員らにより逮捕された。

 この報道によると、ヴァラーミーン県治安維持軍司令官イーラジ・ガーセムアーバーディー大佐は、この件について次のように発表した。「しばらく前、ヴァラーミーン県公衆安全・情報警察の捜査員たちは情報収集活動中、ある者たちがヴァラーミーン県内で高価な石碑を取引しようとしているとの情報をつかんだ。これを受け、直ちに捜査員たちがこの件の捜査を開始した」。

 同司令官は次のように述べた。「捜査が続く中、治安維持軍の隊員たちはひそかに調査を行い、石碑を引渡す場所と日時を突き止め、現場に張り込んで一名を逮捕した」。

 ガーセムアーバーディー司令官はさらに、次のように付け加えた。「逮捕された容疑者は《モハンマド》という名で、当初はこの件について何も知らないと話していたが、家宅捜索で写真一枚とともに石碑に関する説明書きが発見された結果、やむなく罪を認め、真相を語った」。

 ヴァラーミーン県治安維持軍司令官は、次のように続けた。「取調べを続けると、《モハンマド》は石碑をヴァラーミーン県ゴルアッバース村の地中に隠したと供述した。隊員たちがその場所を調べたところ、高価な石碑を発見した」。

 ガーセムアーバーディー司令官は、「専門家の調査の結果、発見された石碑はイマーム・レザーの最古の聖墓碑であることが分かった。イマームの系図が書かれたもので、昨年、文化遺産密売業者によって盗掘されたものであった」と付け加えた。

 同司令官は次のように話した。「イマーム・レザーの聖墓碑は、歴史的な古さとクーフィー書体〔アラビア文字の書体の一つ〕のもつ重要性の点で高い価値を有するもので、世界でも歴史的名作の一つに数えられる」。

 ガーセムアーバーディー司令官はさらに、「この石碑は大理石でできており、その古さはヒジュラ太陰暦514年〔西暦1120/21年〕に遡る」と付け加えた。

 ヴァラーミーン治安維持軍司令官は、「この石碑の価値は計り知れないが、密売業者はこれを30億トマーン〔約2億8千万円〕で売却しようとしていた」と話した。

 なお、この件をめぐっては主犯格の容疑者二名がすでに逮捕されており、警察による取調べがさらに続けられている。



訳注:この報道に対し、マシュハドにあるイマーム・レザー廟を管理する「アースターネ・ゴドセ・ラザヴィー」の関係者から、今回発見された石碑は偽物であるとの発表があった。

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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:15743 )