ラーリージャーニー国会議長、ミュンヘン安全保障会議に出席「西洋による《飴と鞭》の政策の時代は終わった」(その2)
2009年02月07日付 Jam-e Jam 紙

ラーリージャーニー国会議長、ミュンヘン安全保障会議に出席(その1)のつづき

 ラーリージャーニー国会議長は西洋の「飴と鞭」政策について、以下のように述べた。「このような政策はもはや廃れており、注意を払う者は誰もいない。基本的に非合理的な〔外交〕理論であり、このような政策を続けても、誤った道を進むことにしかならない」。

 「現代の世界情勢と21世紀の展望は、新しい〔国際〕関係を求めており、地域のこれまでの安全保障体制で用いられてきた時代遅れのモデルは見直しが必要である。21世紀は、新たなプレーヤーによる現実的かつ先進的なモデル、戦略、構造の世紀である」。

 ラーリージャーニー氏はこのように述べ、さらに以下のように強調した。
イラン・イスラーム共和国は地域に包括的な平和と安全を確立するための新たな窓を開くべく、諸外国と協力して合理的な思考をつくりあげる用意があるし、その能力もある。我々は経済やエネルギー、安全保障の分野において各国と協調することで、共通の長期的な利益を得られると信じている。

アメリカは過去数年間にわたり、〔国と国を結ぶ〕数々の架け橋を破壊してきた。ホワイトハウスの新しい責任者たちは、この架け橋を再建することができるだろう。しかし、新たな架け橋の構築に必要なのは、公正な態度と相互尊重に基づいた新しい実践的な戦略なのであって、過去の「飴と鞭」を繰り返すことではないのである!

〔中略〕

 ラーリージャーニー氏は以下のように続けた。「人口2〜300万人のイスラエル〔※実際には約700万人〕には、最新鋭の航空機やミサイルとともに200発の核弾頭が与えられている一方で、15億人以上のイスラーム教徒たちには、発電その他の平和利用のための核技術を享受する権利が否定されている。このようなことを受け入れることなど、果たして可能だろうか」。

 同氏はさらに、ハマースをテロリスト呼ばわりして中傷したとしても、現実を変えることはできないと述べた上で、以下のように続けた。「ハマースは国際選挙監視団の監視の下で行われた市民の投票によって、選挙で勝利を収めた組織であるにも拘わらず、一部の西洋諸国の賢明とはいえない態度に直面している。彼らはパレスチナの国会議長や政府代表らが〔イスラエルによって〕拘束されている事実に対しても、沈黙している」。

 ラーリージャーニー氏は最後にこう付け加えた。「ヒズブッラーを侮辱しても、やはり現実は変わらない。ヒズブッラーはレバノンの主権にとって重要な存在として、レバノン人民や地域住民の心の中に深く根ざした思想潮流となっているからだ」。

〔後略〕

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( 翻訳者:綿引香緒里 )
( 記事ID:15778 )