アフマディーネジャード大統領「トルコの仲介は必要ない」
2009年03月14日付 E'temad-e Melli 紙

【エッテマーデ・メッリー紙】マフムード・アフマディーネジャード大統領は、イランとアメリカの関係改善にトルコが仲介役を果たすという考え方に否定的な見方を示した。

 ロイター通信の報道によると、イラン大統領は水曜日、トルコのアブドゥッラー・ギュル大統領も出席したテヘランでのECO(経済協力機構)会議の後、「仲介の必要はない」と述べた。

 同大統領はまた、「我々の立場は明らかである。公正さと敬意が守られるのであれば、世界には何の問題も残らないということだ」と続けた。

 このような発言の背景には、トルコ政府関係者がここ最近数回にわたり、イランとアメリカの対立解消を支援する架け橋になる用意があると表明してきたことがある。トルコの新聞各紙も、ECO会議参加のためにアブドゥッラー・ギュル大統領がテヘランを訪問するのに先立ち、同大統領はイラン政府当局者に向けたアメリカのメッセージを携帯していると伝えていた。

 またトルコのアリ・ババジャン外相も、ECO会議参加のためにテヘランに発つ際、「トルコはイラン・アメリカ間の仲介要請を検討する用意がある」と述べていた。

 さらに2週間前にも、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相はガーディアン紙に対し、ジョージ・W・ブッシュ政権時代にイランが30年にわたるイラン・米間の対立解消に向けた協力をトルコ政府に要請してきたことを明かし、もし双方が望めば、このような役割を果たす用意が今でもあると述べていた。

 〔政権が代わり〕アメリカはトルコ政府がこのような役割を果たすことに期待を表明しているが、その一方でイランはそれに対して否定的な立場を示している。

 日曜日トルコ政府高官と会談するためトルコ入りしていたヒラリー・クリントン米国務長官は、テレビ・インタビューで、アメリカはイランとの直接協議を提唱したバラク・オバマ米大統領の提案を実現させるために、トルコの協力を望んでいると述べた。

 ババジャン・トルコ外相もまた、イラン訪問の前にトルコのテレビ局NTVに対し、トルコ政府はイランとアメリカの相互理解が深まるよう努力しており、両国もトルコのこのような行動に満足していると述べた。

「もし不公正な行動に出なかったとしたら、今頃イランは核技術保有国にはなっていなかっただろう」

 アフマディーネジャード大統領は、サウスパールス・ガス田開発フェーズ9・10の着工式について、自信と革新、そして繁栄を祝う国民的祝祭に他ならないとした上で、大国に向けて「もしあなた方が不公正な行動に出ず、道を閉ざすような行為を行わなかったとしたら、今頃イラン国民は宇宙空間に進出することも、核技術を保有することもなかっただろう」と話した。

 イラン国営通信によると、大統領はサウスパールス・ガス田開発フェーズ9・10の着工式典で、これらのフェーズの着工は偉大なるイラン国民にとって実に喜ばしいことだと述べ、さらに「一部の者が不公正な行動に出て、国際社会の場で自らの約束を反故にしたにもかかわらず、このような偉業が〔自らの手で〕成し遂げられたということを我々が知る時、この喜びは倍になる」と述べた。

 大統領はまた、「彼らは資金を提供すると約束し、設備と部品の供給についても契約を結んだ。にもかかわらず、プロジェクト責任者の言葉を借りれば、提供されるはずだった設備や部品の一部は〔イランに向けて運ばれることなく〕船から降ろされてしまった」と指摘した。

 アフマディーネジャード大統領はさらに、「彼らは醜悪で子供じみた嫌がらせさえすれば、偉大なる国民と有能な専門家たちの進歩へ向けた運動を妨害できるとなどと考えていたのである」と述べた。

〔中略〕

 その上で大統領は大国に向けて、「あなた方は不公正な行動を取ることで、知らず知らずのうちに、イラン国民に栄誉ある進歩への道を開いてくれた。あなた方はしたいようにすればよい。我々もまた為すべきことをするだけだ」と述べ、さらにイランの意志は鋼のように堅いとした上で、「イラン国民が邁進する道を邪魔するだけの力など、彼らにはない」と述べた。

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( 翻訳者:小野彩 )
( 記事ID:16029 )