トルコ、説得を受け入れる―NATO時期事務総長にラスムセン・デンマーク首相
2009年04月04日付 Radikal 紙

NATOのヤープ・デ・ホープ・スヘッフェル事務総長は、トルコの反対のため長引いたが、デンマークの アナス・フォー・ラスムセン首相がNATO事務総長に就任することについて、合意に達したことを明らかにした。

NATOのヤープ・デ・ホープ・スヘッフェル事務総長は、デンマークのアナス・フォー・ラスムセン首相が同盟機構(NATO)の新事務総長に就任することについて、合意に達したことを明らかにした。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、ラスムセン首相のNATO事務総長選出に関連し、「我々の懸念は、オバマ米大統領の保障により解決されるとの報が届いたので、ギュル大統領はその時点で、『ゴーサインを出した』」と述べた。

ラスムセン首相とともに記者会見を開いたホープ・スヘッフェル事務総長は、すべての加盟国がこの人事に合意したことを明らかにし、ラスムセン首相が事務総長職に適任の候補だと説明した。ラスムセン首相を祝福したデ・ホープ・スヘッフェル事務総長は、NATO新事務総長の任務の成功を祈った。デンマークのラスムセン首相もこの役職に選ばれたことに大きな喜びを感じるとし、同盟機構の成功のために尽力する、と語った。

■ラスムセン首相:歴史的な一日

ラスムセン首相も「今日は歴史的な一日である。単にNATOの事務総長が決まったからではない。今日は、最も成功した平和運動のひとつを祝う日である。フランスとドイツの友好関係を祝福し、ヨーロッパの統一を祝い、NATO創設60年を祝う。」と述べた。ラスムセン首相は、NATOの今日(4日)の集りの後、新たなページが開いたとし、21世紀の新しい難題に立ち向かう準備がある」と話した。フランスのニコラ・サルコジ大統領もラスムセン首相に関連し、「ラスムセン首相は、人権を常に尊重することで知られている。」と述べた。NATOのヤープ・デ・ホープ・スヘッフェル事務総長もまた、記者会見で、トルコの反対をどのように乗り越えたという質問について、ラスムセン首相は全員一致で選ばれたことを強調した。デ・ホープ・スヘッフェル事務総長は、NATOでの会合で、10以上のNATO加盟国がアフガニスタンへ兵士、警察、教育と資金の援助の約束をしたとも語った。デ・ホープ・スヘッフェル事務総長は、「アフガニスタンでの選挙期間中、公務を行う兵士と警察を支援する。これは、おそらく今回の総会の最大の成果である。」と述べた。

■オバマ大統領、新事務総長選出に介入

NATO総会で新事務総長選出の中で起き、トルコがデンマークのアナス・フォー・ラスムセン首相の立候補に対し、反対したことに端を発した危機は、アメリカのバラク・オバマ大統領が介入し、「保証」したことで解決した。信頼できる外交筋から得た情報によれば、NATO総会は昨日の夕食会で、トルコを代表するアブドゥッラー・ギュル大統領が強い圧力の下におかれる事態となった。
ラスムセン首相の立候補に反対したのは、トルコ一カ国であった。夕食会では、NATOの全同盟国が、ギュル大統領に、ラスムセン首相について(彼らが)一致して支持していることを説明する一方、アメリカのオバマ大統領が(状況の)進展に対し、発言をひかえ、中立の立場で見守っている様子が注目された。
入手した情報によれば、昨夜の議論で、ギュル大統領は、批判と要求を拒否する一方で、トルコの懸念、不安、期待が何であるかを説明した。「我々はEU内でこの決定をおこなった」というヨーロッパ同盟国に対し、「ここはEUではない、NATOである。決定はここで、共に行うべきものである」と返答した。この議論の間、NATO事務総長に候補者していた他の立候補の不出馬が伝えられ、圧力の度合いが増加した。
NATO総会で昨晩中には結果が出ず、夜は電話での話し合いが続いた。今朝、すべてのNATO国家の首脳は、アブドゥッラー・ギュル大統領に会談を申し入れたが、ギュル大統領は、この申し出を断った。

■オバマ大統領が保証

アブドゥッラー・ギュル大統領は、アメリカのバラク・オバマ大統領からの会談の申し入れだけは承諾した。オバマ大統領とギュル大統領は、一時間以上にわたって会談した。この会談の一部には、ラスムセン首相も呼ばれ、同席した。この折衝の間、ギュル大統領はトルコの希望、心配、期待を詳細に説明し、懸念についてのべた。会談の途中、オバマ大統領はトルコが言及した希望が実現するように「保証人」となると述べ、保証した。ギュル大統領は、この進展を受け、ラスムセン首相がNATO事務総長となることを承諾した。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相には、今回の議論と交渉の過程で常に情報が伝えられ、その意見も伝えられていたという。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:16133 )