アフマディーネジャード大統領、今週末にも南米三カ国歴訪へ
2009年05月03日付 Iran 紙

2009年5月3日付イラン紙夕刊版3面

【政治部】アフマディーネジャード大統領は今週末にもブラジル、ベネズエラ、及びエクアドルのラテン・アメリカ3カ国を歴訪する予定である。

 マヌーチェフル・モッタキー外相はこのように発表し、さらに「その他のラテン・アメリカ諸国からも、アフマディーネジャード大統領に訪問の招請があったが、これら3カ国以外を訪問することはないだろう」と述べた。

 モッタキー外相は、大統領によるブラジリア(ブラジルの首都)訪問はイラン・ブラジル両大国の関係にとって17年ぶり〔※〕の新たな章の始まりとなろうと述べ、この新たな流れは昨年〔2008/9年〕のブラジル外相のテヘラン訪問と、今年ファルヴァルディーン月〔2009年3/4月〕のイラン外相の答礼訪問によって形づくられたものだとした。
〔※1990年代前半、ブラジルはイランに核施設を売り込もうとしたが、アメリカの反対で取引が頓挫したことを指すものと思われる〕

 モッタキー外相はさらに、イラン大統領のブラジル訪問は両大国の力、及び相互の利益と敬意にもとづく〔前向きな〕関係を考えるならば、極めて重要な意味をもつとの見方を示した。

 同外相はまた、アフマディーネジャード大統領のエクアドル訪問について、昨年のラファエル・コレア大統領のテヘラン訪問の中で両国首脳が交わした合意事項のフォローアップを目的としたものだと語った。

 モッタキー外相はさらに、「大統領のベネズエラ訪問もまた、両国の協力継続と合意事項の推進を目的としたものであり、訪問の中で第三国への資金協力・投資を目的とした両国による共同基金が、ベネズエラの首都カラカスに設立される予定だ」と明かした。

アメリカ政府当局へのアドバイス

 モッタキー外相は、ラテン・アメリカ諸国の内政に干渉しているとしてイラン政府を批判したヒラリー・クリントン米国務長官の発言に対し、「クリントン氏は驚くべき内容の話を多く行っているが、それは地域ならびにイランをめぐる問題についてのオバマ米大統領の発言と矛盾している」と述べた。

 同外相は「アメリカはラテン・アメリカ地域に対して好戦的で力に物を言わせるような態度を取ってきたと述べるなど、オバマ氏はラテン・アメリカについて率直で正しい発言を行ってきた」と指摘、「米大統領は、このような態度を改めねばならないとして、米州首脳会議でもそのような自らの考えを〔態度で〕示そうと努力していた」と続けた。

 同外相はその上で、「それゆえ、われわれが〔アメリカ政府に対して〕できる最良のアドバイスとは、前もって〔大統領と国務長官の間で〕互いによく話し合い、統一的な見解を示した方がよいのではないか、ということだ。というのも、国務長官と大統領の発言がバラバラな状態は、アメリカ外交の威信にとって良くないからだ」と語った。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:16356 )