キャッルービー、拘置所での人権侵害に毅然たる対応を要求:ラフサンジャーニーへの書簡で
2009年08月10日付 E'temad-e Melli 紙

メフディー・キャッルービーはハーシェミー=ラフサンジャーニー専門家会議議長に対し、委員会を設置して、逮捕者らに対して〔人権侵害的な〕対応が〔拘置所で〕行われているとの一部の噂を調査するよう求めた。

 国民信頼党総書記メフディー・キャッルービーの息子であるホセイン・キャッルービーは、このことについて次のように述べた。「ここ数週間、逮捕者らに対する不法行為をめぐり、特にキャフリーザク拘置所での安全対策に対して、抗議の声が上がっていた。これを受け、最高指導者は〔拘束者の人権への配慮について〕基準を満たしていないとして、同拘置所の閉鎖を命じられた。国家安全保障最高評議会も、同問題を調査するための特別委員会を設置した。国会や国の検察庁もこのことについてアクションを起こし、治安維持軍もキャフリーザク拘置所で違法行為が行われていたことを認める発言を行った」。

 ホセイン・キャッルービーはその上で、メフディー・キャッルービーがハーシェミー=ラフサンジャーニーに書簡を出したことを明らかにし、次のように述べた。「父はこの手紙を約10日前に、私信としてハーシェミー氏に宛てて書き送った。父はハーシェミー氏に、手紙への返信と必要な対策を強く求めた。しかしハーシェミー氏からはこれまでのところ、父の手紙に対する返信はない。父はこの手紙の中で、もし10日以内に返信がなかったり、対策が講じられなければ、この手紙を適宜公開すると強調していた」。

 ホセイン・キャッルービーは、この手紙に書かれていた内容について、次のように明かした。「この手紙は父の懸念から書かれたものだ。父は、外国人や欧米の〔人権擁護〕団体が逮捕者らへの対応について指摘していることに関し、懸念を抱いている。最近、父は釈放された人々の多くから訪問を受けている。その中で、〔拘置所の〕一部職員が起こしている問題行為について、訴えを受けている。彼らは見たり聞いたりしたことを、詳細に述べている。いうまでもなく、一部の〔拘置所の〕職員が一部の逮捕者らに対して行っている行為は、イスラーム共和国の名にもとるものであり、いかなる体制であっても許されないものだ」。

 同氏はさらに次のように強調する。「手紙に書かれていたのは、単に父の〔私的・特別な〕懸念ではない。あの噂、特に一部の逮捕者が置かれている状況や彼らにいま起きている問題についての噂を聞いた者なら、誰でも懸念を抱き、このような暗部がもし存在するならば、取り除かねばならないと考えるはずだと思う。もちろん、われわれとしてもこれらの情報や噂がすべて否定されるのを願っている」。

 キャッルービーはハーシェミー=ラフサンジャーニーに宛てた手紙の中で、「第10期大統領選が行われた後、様々な心痛む事件が起きました。あなたからも、また様々な人々やグループ、メディアからも、そのことについての詳細な言及がなされました」と述べつつ、次のように記している。
数え切れないほど多くのイランの子らが逮捕され、暴力を受け、怪我をし、中には命を落とした人もいました。人々の家は襲撃を受け、大学寮では流血の惨劇が起き、街の通りでは女性に対してまで、暴力的な取り締まりが行われました。こんなことは、これまでなかったことです。

 キャッルービーがラフサンジャーニーに宛てた手紙には、さらに次のようにある。
このような中、いま〔世間で〕取り沙汰されているのは、一部の[‥‥]な行為です。少なくとも半世紀近くにわたって世の中の酸いも甘いも噛み分けた私たちにとっても、信じがたいことが起きているということを、最近釈放された様々な人たちから、繰り返し聞いています。

仮借のない暴力的な対応が〔拘置所で〕行われています。〔逮捕から〕40日近くが経っているにもかかわらず、異常な状況が続いています。〔彼らに加えられた拷問の〕痕は、彼らの体に見ることができます。

逮捕された人々や、さらには〔ラフサンジャーニーが導師を務めた〕金曜礼拝に集まった人々に対しても、名誉を侮辱するような罵詈雑言・淫らな言葉が投げかけられました。このような行為は、いかなる集団に属していようと、イスラームの宗教文化には存在しないものです。このような行為を働く者たちは、そのために雇われた連中であり、イスラームの基本的な原理原則も知らぬ連中であることは、明らかです。これら以外にも、様々な噂が流れていますが、そのことについては今は触れないでおくことにします。

〔※[‥‥]内は、記事原文で付せられている部分。拘置所では、当局関係者らによって逮捕された女性らがレイプされている、といった内容だと思われる〕

〔後略〕

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:17210 )