国会、柔軟性を示す:閣僚候補21名中、18名を信任
2009年09月05日付 Jam-e Jam 紙

【政治部】国会は、大統領が指名した閣僚候補らに対する4日半にわたる審査の末、ついに木曜日正午、信任投票を行った。これにより、閣僚候補21名中、18名が国会によって各省の大臣としての資格を認められた。

 木曜日正午に行われたこの投票の前、審査を終えていなかった2名の閣僚候補、すなわち石油相候補と電力相候補に対する審査が、賛成議員・反対議員双方による演説とともに行われ、その中で両候補は自らの所信を表明した。

 国会議員ならびに閣僚候補らによる発言が終わると、マフムード・アフマディーネジャード大統領が再度壇上に登り、投票を前に閣僚候補らに対する弁護を行った。

 議員らによる投票終了後、大統領及び国会議長は共同記者会見を開き、第10期政権に閣僚らを送り込むにあたっての政府と国会の関係について、説明を行った。

〔中略〕

 大統領はその中で、政府と国会の間にある雰囲気について、友好的かつ平穏で、深い信念によって支えられた、相互協力に満ちた状態であると指摘、一つの塹壕でともに戦う戦友のような感覚だと形容した。大統領はまた、現在の状況は社会を正しく運営し、人民の意見にきちんと目を向け、国民の財産を守ることに対するイスラーム共和国の比類なき成長・発展・能力を示しているとし、閣僚候補らへの信任投票へ向けて5日間にわたる集中審議が行われたことに関し、国会議員、国会運営理事会、及び国会議長に対して感謝の意を表明した。

〔中略〕

 他方、ラーリージャーニー国会議長は、「体制責任者と人民を分断しようとする外国メディアによるプロパガンダは徒労に終わった。われわれ責任者は革命と人民に対して、心を一つにしている」と語った。

 国会議長はまた、国会は政府を支持していると強調し、「国会内で行われている議論・活動はすべて、〔政府に対する〕友情・同胞意識を表すものであり、国民の意見としていかなるものが国会で示されたとしても、それは政府を祝福するものとなろう」と述べた。

〔中略〕

アブートラービー=ファルド「国会は対決姿勢を取っているわけでもなければ、服従姿勢を取っているわけでもない」

 セイエド・モハンマド・ハサン・アブートラービー=ファルド国会第一副議長は木曜日夜、特別報道番組に出演し、国会の協力によって第10期内閣が成立したことについて、次のように述べた。「国会議員は、多数派であれ、少数派であれ、政府との対決を意図しているわけではない。しかし政府に対して服従的な姿勢を取ることもあり得ないだろう」。

 第一副議長はまた、「過去の国会で〔全議員290名中〕286名もの議員が〔‥‥〕信任投票に参加したことはなかった」と指摘した。

 閣僚候補らの審査に時間がかかった原因について尋ねられた同副議長は、「国会議員は、賛成議員であれ、反対議員であれ、真摯な態度・責任感で信任投票に臨んでいたためだ」と答えた。

 同副議長はまた、国会と政府の関係は、憲法や倫理的規則、イスラーム的精神といった原理・基準に基づくべきものだと強調、その上で「相互関係とは、国会が政府に対して服従することでも、対決することでもない」と指摘した。

 アブートラービー=ファルド副議長はさらに、第7期・第8期国会を除いて、これまで国会はすべての閣僚候補に対して信任を与えてきたと指摘し、「このようなことは第7期と第8期の国会では繰り返されなかった。議員が真摯な態度で、候補らをしっかりと審査し、批判したためである。そのため、前期は4名の、今期は3名の閣僚候補が国会の信任を得ることができなかった」と述べた。

各閣僚候補に対する国会議員らの投票数は以下の通り

〔※太字は信任されなかった候補〕


スーサン・ケシャーヴァルズ(教育相):賛成49、反対209、棄権28
レザー・タギープール(通信相):賛成197、反対62、棄権27
ヘイダル・モスレヒー(情報相):賛成194、反対67、棄権25
セイエド・シャムソッディーン・ホセイニー(経済財政相):賛成224、反対41、棄権21
マヌーチェフル・モッタキー(外相):賛成173、反対79、棄権34
メフディー・ガザンファリー(商業相):賛成158、反対91、棄権37
マルズィーイェ・ヴァヒード=ダストジェルディー(保健相):賛成175、反対82、棄権29
モハンマド・アッバースィー(協同組合相):賛成163、反対83、棄権37
サーデグ・ハリーリヤーン(農業ジハード相):賛成200、反対54、棄権32
セイエド・モルタザー・バフティヤーリー(司法相):賛成225、反対36、棄権23
アフマド・ヴァヒーディー(国防軍需相):賛成227、反対54、棄権5
ハミード・ベフバハーニー(道路運輸相):賛成167、反対83、棄権33
ファーテメ・アージョルルー(福祉相):賛成76、反対181、棄権29
アリー・アクバル・メフラービヤーン(鉱工業相):賛成153、反対103、棄権27
カームラーン・ダーネシュジュー(科学研究技術相):賛成186、反対75、棄権25
セイエド・モハンマド・ホセイニー(文化イスラーム指導相):賛成194、反対61票、棄権31
アブドッレザー・シェイホルエスラーミー(労働社会問題相):賛成193、反対63、棄権30
モスタファー・モハンマド・ナッジャール(内相):賛成182、反対75、棄権25
アリー・ニークザード(住宅都市整備相):賛成219、反対40、棄権27
セイエド・マスウード・ミールカーゼミー(石油相):賛成147、反対117、棄権19
モハンマド・アリーアーバーディー(電力相):賛成137、反対117、棄権32

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:17403 )