国内市場に外国産果物が襲来
2009年09月03日付 Jam-e Jam 紙

【経済部】最近、国内の青果市場は、外国産果物によって占領されてしまった観がある。アフリカ産オレンジ、トルコ産西洋梨・桃・ずばい桃、イタリア産リンゴ、中国産ニンニク、パキスタン産マンゴー、フィリピン産バナナ、マレーシア産パイナップル、チリ産ブドウ、フランス産リンゴなど、招かれざる客が果物店の店頭に並んでおり、消費者の味覚の変化に本腰を入れようとしているかのようだ。

 ファールス通信の報道によると、一般庶民は最近、果物価格の高騰に不満を募らせているが、中央青果市場関係者の主張によると、テヘラン中央市場での果物の価格は適正であり、中央市場と小売店との価格差は2倍にも上るという。

 この報道によると、現在静かに進行しつつあるもう1つの問題として、様々な季節外の外国産果物の流入があるという。この問題は、中央青果市場の様相を一変させているのだ。

 かつて、中央青果市場は国内産の果物でいっぱいだった。果物店の店頭で目にすることができた「外国のゲスト」は、バナナやパイナップルといった品目だけだった。ところが、ついこの間から、アフリカ産オレンジ、トルコ産西洋梨・桃・ずばい桃、イタリア産リンゴ、中国産ニンニク、パキスタン産マンゴー、フィリピン産バナナ、マレーシア産パイナップル、チリ産ブドウ、フランス産リンゴなど様々な種類の果物が、小ぎれいに包装されて、中央青果市場から町の果物店に至るまで、自らの存在をアピールするようになった。あたかも人々の味覚を、季節外の外国産果物に適応させようという企ているかのようだ。

 青果市場で店を営んでいる一部の店主は、干ばつと国内の果物生産の落ち込みを考慮するならば、果物の輸入も致し方ないとの見方を示している。しかしその一方で、同じ店主たちは、果物は旬の季節に輸入すべきであり、例えば柑橘類やリンゴ、オレンジなどは、〔パーティーなどが多く開かれる〕祝日の夜に消費されるのを見越して、市場を調整するために輸入されるべきものであるとも指摘している。

 ところが、今までオレンジを食べる習慣がなかった夏にこうした果物を輸入することで、ある種の味覚の変化が起きている。このような事態は次第に、外国産のお茶がふるったのと同じ影響を、イランの果物産業に与えるだろう。外国産のお茶は、国内産のお茶を倉庫送りにしてしまい、この産業に深刻な問題をもたらした。もし、当局が何らかの対策を講じなければ、国内の果樹園も茶葉産業と同じ運命を辿るであろう。

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( 翻訳者:清水悠史 )
( 記事ID:17405 )