「偉大なる預言者4」軍事演習が開始:イランのミサイル力を誇示
2009年09月28日付 Jam-e Jam 紙


【政治部】昨日から昨晩にかけてイスラーム革命防衛隊空軍が実施した第4回「偉大なる預言者」ミサイル演習の第一・第二段階が成功裏のうちに行われ、世界の様々なメディアで広範な反響をもたらした。

 中央報道局が伝えたところによると、この大演習の第一段階では、短距離ミサイル「トンダル(雷)」、「ファーテフ(開端=勝利)」、「ゼルザール(地震)」〔※それぞれ、コーラン第13章、第1章、第99章に由来する名称〕の発射実験が行われ、成功裡に終わった。昨晩の行われた第二段階でも、中距離ミサイル・シリーズ「シャハーブ(流星)1号・2号」は事前に定められた標的にみごと命中した。

 本日行われる予定となっているこの演習の第三段階では、長距離ミサイル「シャハーブ3号」の実験がおこなわれる。公表された情報によると、昨日実験が行われた「ファーテフ110号」ミサイルは地対地ミサイルであり、「トンダル69号」ミサイルは対海ミサイルである。

革命防衛隊、移動中のランチャーからのミサイル発射能力を獲得

 革命防衛隊のホセイン・サラーミー空軍司令官は昨日、第4回「偉大なる預言者」演習での地対地ミサイルの発射成功後、報道陣を前に、移動中のランチャーからミサイルを発射する能力を防衛隊が獲得したことを発表した。

 ファールス通信の報道によると、サラーミー司令官は、革命の国民的価値・理想を守り抜こうとする偉大なるイラン国民の決意と意志を〔内外に〕誇示すること、そして革命防衛隊の地対地ミサイル・システムに新たに導入された技術開発・作戦能力の評価を得ることの二点を、今回の演習の最も重要な目的と位置づけ、さらに「今回の演習の特徴として、特に事前に定められた標的へのミサイル命中精度の向上、発射される弾頭の最適化、ミサイル発射準備のスピードアップなどの成果が得られるだろう」と説明した。

 司令官はまた、〔‥‥〕「我々のミサイルは、素早く作動し、全く準備がなされていない状態から事前に定められた標的へと発射できる能力を獲得した」とも述べた。

〔中略〕

世界中のメディアでイランのミサイル演習が報道

 短距離ミサイル「トンダル」と「ファーテフ110号」の発射実験成功は、世界中の視聴覚・活字メディアで広範な反響をもたらした。

 イラン国営通信(IRNA)の報道によると、CNNテレビは速報で、イランの軍事演習で2種類の中距離ミサイルの発射実験が行われたことを報じた。CNNは、ユーロニュース・チャンネルで緊急テロップが流れた直後、このニュースを報じている。

〔中略〕

 ユーロニュースとBBCも、イランで日曜日に行われた軍事演習で、2種類のイラン中距離ミサイルの実験が行われたことを速報で報じた。

 ユーロニュースはこのニュースを緊急テロップで流し、BBCもこれを緊急トップニュースとして、ウェブサイトに掲載した。
 
〔中略〕

 アルジャズィーラ放送局も革命防衛隊の演習を報じ、「イランの革命防衛隊は日曜日、数日間にわたるミサイル演習を開始した。『偉大なる預言者』演習の目的は、イラン軍の抑止力向上である」と伝えた。

 アルジャズィーラはこのことについて更に、「注目すべき点は、ミサイル実験がイランと5+1グループ諸国〔安全保障理ac事会常任理事国+ドイツ〕との交渉開始を目前に控えた時期に行われたことである。今回の新たなミサイル実験で、イランが特に西側諸国とイスラエルに対して伝えた重要なメッセージとは、『イランは常に全力で、自国の核開発計画を守るための準備を行っている』というものだと言えよう」と論評した。

〔後略〕

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( 翻訳者:清水悠史 )
( 記事ID:17573 )