テヘラン、自動車ドロボーに新手法(1)
2010年01月12日付 Jam-e Jam 紙

テヘラン、自動車ドロボーに新手法(2)


【社会部-マリヤム・ユーシーザーデ】もはや、車のウインドウを壊してカセットデッキを盗むのも、車ごと盗んでナンバープレートを変更するのも今風ではない。自動車泥棒たちは最近、「狼と羊ごっこ」と呼ばれる新たな方法を生み出した。

狼と羊ごっこ

自動車泥棒が狼、車が羊である。狼たちは羊の肉を皮から剥ぎ、残った骨は警察に返す。つまり、この新たな自動車盗難の方法では、窃盗犯らは車の部品をばらし、車の本体は街の片隅や公共の駐車場にそのまま放置するのである。

テヘラン捜査警察長官の話によると、首都での自動車盗難は発生件数でトップとなっており、国内の他の州と同様に、去年の同時期に比べて件数が増加している。しかし、何より懸念されるのは、犯罪の方法の変化である。いまや、警察が盗難車両を発見したとしても、それはもはや車の形を留めていないのである。

アッバースィー通り:中古部品販売地区の盛況

「私のプライド車[韓国KIAとの技術提携でイラン国内で生産]が盗まれてから見つかるまで10日かかりました。そして私の元に戻ってきたのは分解された車のほんの一部でした。カセットデッキ、オーディオ、バッテリー、ハンドル、ライト、そしてドアさえ取り外されていたのです。」

自分の車を盗まれたいきさつを、ジャーメジャムにこう語った被害者は、さらに車体が発見され2ヶ月たってから、車の中古部品を販売している地区に行き当たり、そこで改めてショックを受けたそうだ。

「車のあらゆる部品がこの地区のどこかで売られていました。ありとあらゆる中古のカー・カセットデッキやオーディオがアッバースィー通りで売られていたし、あらゆる種類の自動車ライトがアッバースィー通りやメッラト通りの店に並んでいました。しかし、車体の一部をシューシュ(広場)の解体屋で見つけたとしても、店の入り口にぶら下がっている白いハッチバック式プライド車のドアが、盗難品かどうかなんて分かるはずもない。」

彼は結局、車の部品をこの地区で買わざるをえなかった。誰が、自分が買った部品がどの盗難車のものなのか分かるのだろうか。もしかしたら、もともと自分の車ものだったかもしれない?それとも隣人の車?もしくは、全く見知らぬ被害者のものかもしれない。

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( 翻訳者:阿部初音 )
( 記事ID:18301 )