イラク、2月のテロによる犠牲者数が増加
2010年03月01日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ 352人の殺害にともない、2月のイラク国内の犠牲者数が増加

2010年03月01日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【バグダード】

イラクの内務省、防衛省、厚生省の情報筋は月曜日、2月中に起きた事件で一般市民211人を含む352人のイラク人が殺害されたと発表した。犠牲者のうち211人が一般市民、45人が兵士、96人が警察官という内訳だ。また集計によると684人のイラク人が負傷し、その内訳は市民414人、警察官155人、兵士115人となっている。

この集計結果によると、196人の犠牲者を記録した1月と比較して、犠牲者数がおよそ80%上昇している事がわかる。また治安維持軍が52人のテロリストを殺害し、661人を逮捕した事も明らかにされた。

今月7日に行われる議会 選挙を一週間後に控え、集計の発表が行われた。これ以前にイラクの担当官達からは、反乱者やアル=カーイダによるテロ行為の発生が警告されていた。

2月には南部の都市カルバラーで、イマーム・フセインの殉教40日目の喪明けの儀式であるアルバイーンに向かうシーア派巡礼 客を標的にした激しい攻撃が起きた。フセインはシーア派の12イマームのうちの3人目にあたる。

2月1日にはバグダード北東部のアル=フセイニーヤ地区で女性が自爆テロを起こし、41人が死亡、106人が負傷した。同月3日にはバグダードの南、カルバラー東部にあるヒンディア〔現地名トワイリージュ〕で、シーア派巡礼客を標的にした自動車爆弾による自爆攻撃が起こり、死者23人と負傷者147人が生じた。さらに2月5日にも、イマーム・アル=フセインのアルバイーンのためにカルバラー市へ向かったシーア派巡礼客を標的にした爆発が起こり、少なくとも41人が死亡、負傷者数は144人に上った。

これに対し米軍も、2月中に5人の兵士を失っている。そのうち一人は殺害されたが、残りの4人は戦闘とは関係のない理由で亡くなった。また1月にも同様に5人の米兵の死亡が記録されている 。 フランス通信社が独立系ウェブサイトの数字を基に出した集計によると、2003年春のイラク侵攻以降、合計で4380人の米軍兵士及び軍属がイラクで命を落とした事になる。

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( 翻訳者:川上誠一 )
( 記事ID:18614 )