ボスフォラス海峡第3橋は、黒海岸に
2010年04月29日付 Hurriyet 紙

ビナリ・ユルドゥルム交通大臣は、以前言われていたタラブヤ―ヤルキョイ間とハバンテペ―トカットキョイ間に反し、ボスフォラス海峡第三橋がガリプチェ―ポイラズ村間を結ぶことを発表した。建設―運営―譲渡モデルで行われる第三橋を含む北マルマラ高速道は国有化費用を含め60億ドルのプロジェクトとなり、4-5年に完成する見込みである。

ビナリ・ユルドゥルム交通大臣は、ボスフォラス海峡第三橋がサルイェル・ガリプチェとベイコズ・ポイラズ村を結ぶと発表した。そして、ボスフォラス海峡第三橋を含む北マルマラ道の総工費は15億と想定される国有化費用込みで60億ドルになると話した。大臣の示した地図は想定外のルートを示していた。大臣は橋とそれを結ぶ道路が4-5年後に完成する見込みだと説明した。

■クナル―ゲブゼ間が繋がる
第三橋に連結する道路は、東部ではシリブリ―クナルを起点にチャタルジャを通り、ドゥルス湖南部、アルナヴトキョイ北部を通っている。そして、オダイェリ村は通過しゼケリヤキョイ北部を通りガリプチェに到る。ガリプチェとベイコズ―ポイラズ村間を結ぶ橋の後、北マルマラ道はベイコズ―ジュムフリエット村からオメルリ―パシャキョイ間に繋がり、ゲブゼまでTEM高速道の北側を平行して走る。

■鉄道は通らない
ユルドゥルム大臣は次のように述べた。
「シリブリ―クナル間を起点に始まる高速道路は、オダイェリ―キョミュルオジャックラル間とキルヨスを通過し、アナトリア側のパシャキョイに到り、ゲブゼ道に合流する。第三橋を鉄道は通らず、車両の通行専用として建設される。第三橋のためにポイラズキョイで行われる国有化費用は15億ドルに昇る計算だ。第三橋のルートのうち、約7割が国有地を通る。このプロジェクトのために今年中に入札が行われる予定である。」

■橋は1275メートルに
ユルドゥルム大臣は以下のように続けた。
「北マルマラ高速道の始まりはイスタンブルの東端から緯度41゜、経度28゜にあるクナルのTEM高速道インターチェンジとなる。また、経度41゜緯度28゜から始まるキョミュルオジャックラルを通過し、イスタンブル・ボスフォラスを緯度41゜経度28゜の地点で、海上にかかる部分が1275メートルとなる吊り橋を通る。その後更に、緯度41゜経度29゜地点にあるパシャキョイに到り、緯度40.8゜経度29.4゜地点にあるゲブゼ付近でイズミル高速道に合流する。

■道路の75パーセントは国有地
大臣は、北マルマラ高速道プロジェクトは官民の共同により実現したと話し、「公費のみを投入するプロジェクトにはならない。国有化費用は国有化業務の後、発生する。このルートでは国有地は、全道路の75パーセントであり、大きな節約となった。」と述べた。

■222の建物が国有化されるのみ、森林面積は少ない
大臣は、ルート上の森林部分に関する質問ついては、「260キロメートルのルートを見てみると、サルイェル―ガリプチェ―ポイラズキョイ間では私有地が16パーセント、森林は48パーセント、2B(森林としての性質を失った土地)は11パーセント、国有地16パーセント、軍用地は11パーセント。国有化される建物は222。森林の一部はその性質を失っている。ベルグラード、ファーティフ、ポロネズキョイ、そして国立公園の森林部分から離れた場所、低木林、湿地、廃炭鉱がルート上にくるようにした」と答えた。

■落札した業者には交通量保証が行われる
ビナリ・ユルドゥルム交通省大臣は、どのようなプロセスをたどるのかという質問に以下のように答えた。
今後このルート上にある自治体つまり、コジャエリ、サカルヤ、イスタンブル広域市の各議会でこのルートについて話し合われ、議会承認を得ることになる。同時にこれらは25分の1、5000分の1、1000分の1の平面図が作成される。
これと平行して、交通省道路局が入札を実施する。世界中にプロジェクトに興味を持つ企業があるように、国内にも同様の企業がある。そのため、入札への応募が問題となることはない。プロジェクトは建設―運営―譲渡モデルでもって実現される。今年中に入札にかけることを目標にしている。
プロジェクトは入札の形式で実施され、工事を請け負う企業が決まってから段階的に工事が進められる。そして、第一段階において3年以内に少なくとも一番目の区画を完成させるつもりである。道路全体も4-5年以内に終了させるつもりである。プロジェクトでは車の通行のみが考えられている。橋と橋周辺の道路は90キロメートル地点までは2×4車線となる。
その後は2×3車線となる。橋は傾斜したケーブルで繋ぐのではなく、吊り橋になる。1275メートルというのは、今ある2つの橋よりも長い。交通量は保証する。建設―運営―譲渡モデルにおいて、空港プロジェクトでも鉄道プロジェクトでも道路プロジェクトでも交通量の保証は基本である。一年目はともかく、2年目以降はその保証に見合う交通量を見込んでいます。

■CHP:イスタンブルへ1275メートルの短刀を突き刺そうとしている
CHPのイスタンブル支部のギュルセル・テキン代表は、ボスフォラス海峡第三橋を「イスタンブルの中心に1275メートルの短剣を突き刺そうとしている」とコメントした。彼は、「ビナリ・ユルドゥルム大臣が説明したボスフォラス海峡第三橋プロジェクトは『違法な橋』である。街の憲法ともいえる、多くの計画に含まれていない。この橋を完成させられないであろう。なぜなら街に関連するいかなる計画も橋建設を視野に入れていないからだ。」と話した。かれは更に、環境に「最も有害なプロジェクト」とされるこのルートは全く以って醜聞であると主張し、「イスタンブルの肺にあたる森林と貯水池の、ど真中を突き抜けている。」と述べた。

■第三橋と北マルマラ高速道一覧
シリブリ―クナル間とサカルヤ―アクヤズ間の260キロメートルに渡る道路
インターチェンジは全部で4つ
吊り橋の海上にかかる部分と全体の長さ;1275メートルと1875メートル
高速道路のヨーロッパ側部分(クナル―オダイェリ):幹線道路の長さは30キロメートル;支線道路の数と全体の長さ:2つ、15キロメートル
アジア側:幹線道路の長さ、136キロメートル。支線道路の数と全体の長さ;7つ、56キロメートル;高架橋の数と長さ:16つ、8.25キロメートル;トンネルの数と長さ:17つ、12キロメートル。

ボスフォラス海峡第三橋が完成すれば、長さ1210メートルで世界で11番目に長い橋であるスウェーデンのホガ・クステン橋を抜くことになる。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:百合野愛 )
( 記事ID:18990 )