最高指導者「書籍を通じて歴史をでっち上げ、反社会的な価値観を蔓延させようとしている者がいる」
2010年05月11日付 Mardomsalari 紙

イスラーム革命最高指導者は、イスラーム宣伝庁芸術部の責任者、及び著書『ダー』の出版に関わった関係者らと面会し〔‥‥〕、「イスラーム革命と聖なる防衛〔=イラン・イラク戦争〕には、尽きることのない宝物、大いなる能力が存在する。〔イラン〕社会、そして世界に宗教と革命の文化・価値観を広めるために、これらを最大限利用しなければならない」と強調した。

 イラン学生通信(ISNA)の報道によると、アーヤトッラー・ハーメネイー最高指導者は、聖なる防衛には〔‥‥〕宗教とイスラーム革命についての純正なる知識を世の中に伝える、極めて貴重な能力があると強調して、次のように述べた。「著書『ダー』は公平に言っても、真にすばらしき良書であり、世界中に紹介する価値がある。しかし同書は、強要された戦争〔=イラン・イラク戦争〕の真実のほんの一部を伝えるにすぎない。このこと自体、8年にも及ぶ聖なる防衛には、数千冊もの書によってはじめて、〔イラン〕社会、そして世界に対してイスラームと革命の文化・価値を表現・伝達しうる包容力(キャパシティ)がある、ということを示しているのだ」。

〔中略〕

 ハーメネイー最高指導者は、イラン・イスラーム革命の形成と発生、その後の展開、そして世界からの巨大な挑戦に対するイラン国民の30年にもわたる抵抗と栄光は、〔世界中の〕諸国民にとって、大いなる議論のテーマとなっており、また彼らの文化形成にも影響を及ぼした、と指摘したうえで、以下のように述べた。「残念ながら、〔イスラーム革命に〕このような偉大なる価値が含まれていることは、これまで注目されてこなかった。イスラーム革命史の記述や著書の出版、その他文化的生産物の生産において、〔革命の偉大さに注目するような〕特別な仕事はほとんどなされてこなかったのである」。

 最高指導者また、革命以前の時代、さらにはイスラーム革命勝利後の時代に関して、嘘による意図的な歴史の書き換えが行われてきたと指摘し、「イスラーム革命に関する正確かつ真の歴史を記述するための、新たな作業に取り組む必要がある。過去の怠慢は償われねばならない」と述べた。

〔中略〕

 最高指導者はさらに、「国の文化的雰囲気、特に書籍の出版状況がどうなっているのか、注意することが必要だ。なぜならば、著書を通じて歴史をでっち上げ、反社会的な価値観の蔓延を狙う者が、一部にいるからである」とも述べた。

 同師は、文化の領域は聖戦(ジハード)が行われる領域であると強調し、「この文化的聖戦という戦場に参加する者は、聖戦の真理を理解していなければならない。また当然ながら、宗教的価値観、そしてイスラーム革命と聖なる防衛の真実の普及に努めなければならない」。

 イスラーム革命最高指導者はさらに、「もちろん、文化的な事柄は命令によって前に進むものではない。むしろこの分野で首尾よい成果を収めるためには、動機付けや信仰心が必要であり、また宗教やイスラーム革命の価値観を信じる人々による、活発な参加が必要なのである」と付け加えた。

〔後略〕

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( 翻訳者:加藤祐大 )
( 記事ID:19160 )