アンタリヤで観光バス転落、ロシア人観光客ら16人死亡―事故多発の背景は?
2010年05月25日付 Radikal 紙

ロシア人観光客を乗せた観光バスがアンタリヤで転落したことで16人死亡、25人負傷したことが明らかになった。

アンタリヤのアランヤ市からパムッカレに向かうロシア人観光客を乗せた観光バスが、運転手の走行中の居眠りの結果、アクス市の橋の上でコントロールを失い、涸れ谷に飛んだ。逆さまになったバスに乗っていた観光客41人のうち14人の観光客を含む16人が死亡、25人が負傷した。事故はアンタリヤのアクス市近郊のアクス橋上今日(26日)午前5時頃発生した。ある旅行会社が企画したデニズリ・パムッカレへの日帰り観光に参加した1人の赤ん坊、3人の子供を含む合計 39人のロシア人観光客は、アンタリヤから午前4時に出発した。運転手の49歳ヒクメト・ユルマズ氏のもと、41DP006ナンバーのバスで、36歳ムスタファ・ギュネルがガイドを務めた。

アンタリヤのセリック市とアクス市の間にあるアクス橋に差し掛かった時、運転手が居眠りしていたと思われるバスは、橋のガードレールに衝突し、50メートル走行した後15メートル宙に飛んだ。アクス・チャイの涸れ谷に逆さまに落ち、乗車中の運転手ヒクメト・ユルマズ氏、ガイドのムスタファ・ギュネル氏と14人のロシア人観光客が死亡した。

事故現場には、短時間で多くの救急車と救護隊が派遣された。事故で負傷した25人のロシア人観光客は辛うじてバスの中から救出され、ベレック、セリック、アンタリヤの病院で治療が行われた。アンタリヤーセリック間の道路で交通は事故が原因で長い間片側通行になった。

(中略)

アンタリヤガイド協会(ARO)オクタイ・チルキ副会長は、事故で亡くなったロシア人通訳のムスタファ・ギュネル氏が昨年7月、同様のツアーに参加した時も交通事故により負傷したこと、4日間病院で治療を受けた後退院したと述べた。日帰りパムッカレツアーのせいで頻繁に事故が起こるとしたオクタイ・チルキ副会長は次のことを述べた。

「ホテルは全てを含めたサービスを提供するため、旅行会社は日帰りパムッカレツアーを二日間にできない。このため観光客は午前2時のような早朝にホテルから出発する。観光客を増やすために全てのホテルを回りそれぞれで観光客を集めている。そのためツアーにつくガイドも、観光客も、運転手も疲労困ぱいの状態になる。旅行会社が日帰りパッムッカレツアーを行わないよう注意を促している。」

アンタリヤガイド協会元会長であり、観光運転手協会創立者であるオスマン・オズブルドゥ氏も事故を殺人として位置付けているのを明らかにした。何年も観光交通では安全性がないため措置を講ずるよう望んでいたとし、この件に関してエルトゥールル・ギュナイ文化・観光大臣が解決に努めていたが、にもかかわらず何も対応がなされてこなかったと述べた。

■書面による声明

ガイド協会から提出された書面による声明においても、同様の事件が頻繁に再発するのは、必要な措置や注意が真摯に受け止められてない証拠であると述べられている。この事故によって自国に観光で来た多くの観光客とともにガイドのムスタファ・ギュネルも命を失ったことを強調した声明では、次のように述べた。

「事故が起こる要因の中には、ものすごく早い時間にツアーがホテルから客を集め始めること、長い移動時間のツアー(アランヤーパムッカレのような)が一日に詰め込まれていること、睡眠不足で疲労する運転手がこうしたツアーにあてられることが、文化、娯楽、楽しみの目的で組まれているこのツアーを苦痛に変えている。同様の事故が二度と起こらないため、また人々の涙が流されないために、アンタリヤガイド協会として関係する旅行会社に長時間の、日帰りツアーに代わる選択肢が常に提供されてきた。バス会社も乗務員が十分に休養を取って勤務させることが不可欠である。」


■運転手がトランクで寝ている

観光会社でバス運転手として働いていたアフメト・エロル氏は不当な条件を理由に昨年11月に仕事を辞めたと述べた。不規則な労働状態に文句を訴えたタフシン・デミルジ氏も2年前観光バスの運転手を辞めたとした。パムッカレへ日帰りで組まれるツアーに批判を訴えたアフメト・エロル氏は「アンタリヤからパムッカレに組まれるツアーは、合計550キロの道のりを往路5時間、復路5時間の計10時間に及ぶ。運転手の一日の労働時間はというと8時間。旅行会社は無理強いし、バス会社はというとそれに対応している。運転手はというと強制的に働かされている。ツアーは、絶対に二人の運転手で行われるべきだ」と述べた。

運転手は海沿いでの宿泊の際、ホテルに宿泊できなかったとするデミルジ氏は、「アランヤでは特に、ホテルで運転手にベッドが提供されたいため運転手は、トランクで寝なくてはならなかった。すごく遠くに見にいく必要はない。アンタリヤ空港でもこの光景が良くみられます。駐車しているバスのすべてで運転手がトランクで寝ている」と話した。

■3か月で53の観光バスが事故

アンタリヤ県警が3月24日に社会施設で実施した会議でも観光バス運転手の実態が協議事項に挙がった。観光交通機関の鑑札をもつ車両のうち2010年の最初の3カ月で53つの事故が生じ、事故では死亡事故はなかったが、19人の負傷者が出たとした。一方、昨年県警の管轄内で観光バスが起こした374の交通事故の中で6人の死亡者、237人の負傷者を出していたことに注意を引いた。

新しい観光シーズンの前にアンタリヤ警察の管轄内の交通課職員とトルコ観光旅行協会(TÜRSAB)に加盟する会社の代表者が集まった会議では、アンタリヤ警察交通課課長であるサリフ・ディレックリは2010年観光シーズンに会社の職員、運転手により注意を促す一方、(一車両に)運転手を2人勤務させるように努める必要があると述べた。トルコ観光旅行協会(TÜRSAB)地域代表委員会副委員長のムスタファ・エゲマン氏は、2010年アンタリヤ県内で1250万人の観光客を運ぶと述べた。アンタリヤーアランヤD400道で冬季には3万から3万5千、夏季だと5万から5万5千の車両が通行すると明らかにした。

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( 翻訳者:池田峻也 )
( 記事ID:19226 )