50名の国会議員、国会原理派からのアリー・モタッハリー追放を要求
2010年06月07日付 Iran 紙

【政治部】テヘラン選出の国会議員であるアリー・モタッハリー氏の最近の発言及び立場に対し、他の国会議員、とりわけ原理派の議員らから厳しい批判の声が上がっている。
〔※モタッハリー議員の「最近の発言」とは、ホメイニー逝去記念日にホメイニー廟で行われたハサン・ホメイニー師(ホメイニー師の孫)の演説が一部のアフマディーネジャード支持者らによって妨害された事件について、アフマディーネジャード大統領自身によって仕組まれたものだと批判したことを指す〕

 イラン紙の議会担当記者によると、モタッハリー氏が大統領ならびに高官らを侮辱する内容のコラムを複数のウェブサイト上に発表したことについて、国会原理派の議員らは昨朝の国会での会議で、同氏に対し数回にわたり警告を行った。その後、原理派審査委員会は昨日、同氏を呼びつけ譴責した。

 この点について、国会原理派のメンバーの一人は、「アリー・モタッハリーの〔原理派に相応しくないこれまでの〕姿勢にかんがみ、これまでに50名の国会議員が、国会原理派審査委員長に宛てた書簡のなかで、彼を派閥から追放するよう求めた」ことを明かした。

 マフムード・アフマディーベイガシュ氏は、イラン国営通信とのインタビューのなかで、国会原理派の議員たちはアリー・モタッハリー氏の派閥追放を求めていると指摘し、次のように述べた。「アリー・モタッハリーは原理主義の路線を踏み外して、すでに久しい。それゆえ彼にはもはや、国会原理派に留まる資格はない」。

 また〔‥‥〕国家安全保障外交政策委員会のファーテメ・アーリヤー委員も、次のように述べている。「モタッハリーは、今も人々の大いなる敬意の対象となっている、彼の亡き偉大な父親〔=革命のイデオローグとして有名だったモルタザー・モタッハリー〕の名声、そして自らの国会議員としての地位を濫用して、〔敬虔なる〕礼拝者たち〔=6月4日のホメイニー逝去記念日にホメイニー廟に集まり、アフマディーネジャード大統領への支持を唱えた人々〕を侮辱するための道具としてそれらを利用している」。

 国会文化委員会のモハンマド・ジャヴァード・アブタヒー委員も、アリー・モタッハリー氏は偉大な父親の名をダシにしていると指摘し、「もしアリー・モタッハリーの偉大なる父親が存命中なら、彼の姿勢を受け入れることはないだろう」と強調している。

〔中略〕

 他方、アリー・ボゾルグヴァーリー氏は次のように述べている。「モタッハリーは1388年〔西暦2009/10年〕の内乱騒ぎのさなか、社会に〔選挙の正当性に対する〕疑惑の種を撒き散らした人物の一人である。彼は亡きイマーム〔=ホメイニー〕の貴重な遺産である『イスラーム法学者による統治』(ヴェラーヤテ・ファギーフ)に従っているとはいえないような立場をとったのだ」。

 同氏は「残念なことに、アリー・モタッハリーは『殉教者モタッハリーの子息』というタイトルを悪用している」と述べ、さらに「〔イスラーム〕革命は、革命の偉人たちの子息や孫、家族のものではなく、亡きイマームが仰ったように、民衆のものだということを、彼は知るべきだ」と指摘した。

 コフギールーイェ・ブーイェルアフマド州選出のボゾルグヴァーリー議員は続けて、「もし議員らの警告にもかかわらず、アリー・モタッハリーがこれまでの立場をとり続けるようであれば、もはや彼が原理派にはふさわしい人物ではないことに、疑問の余地はなくなるであろう」と述べた。

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( 翻訳者:小野大器 )
( 記事ID:19422 )