情報相「抑圧主義諸国は昨年の暴動に170億ドルを費やした」
2010年08月10日付 Jam-e Jam 紙

情報相は、イラン・イスラーム共和国内においてソフトな戦争を遂行するために、抑圧主義諸国は膨大な予算を費やしていると指摘し、「彼らは昨年の暴動〔※2009年大統領選挙後の混乱のこと〕で、約170億ドルの費用をイランで使った」と述べた。

 中央報道局によると、ホッジャトルエスラーム・ヴァルモスレミーン〔※アーヤトッラーよりもワンランク下の宗教指導者への尊称〕のヘイダル・モスレヒー氏は第27回「全国教育長会議」において、世界の抑圧主義諸国によって過去30年にもわたって行われてきたイスラーム共和国体制への敵対活動ついて言及し、「彼らはイランに対して自らが仕掛けたソフトな戦争を、特別に狡猾なやり方で行ってきたし、今も行っている」と述べた。

 同氏は、世界の抑圧主義諸国はソフトな戦争において、教育という領域を手放そうとしたことは一度もないと指摘し、次のように述べた。「彼らは純粋なイスラームとの対峙において敗北を喫したにもかかわらず、〔イスラームとの対峙以外の〕様々な場面では、成功体験を得てきた」。

 モスレヒー情報相は「25年前から今日に至るまで、西洋ではソフトな戦争のために、80以上のセンターや財団が創設され、年間約20億ドルの予算がこのために費やされてきた」と述べ、さらに「前述の予算はオモテの金にすぎず、その他にシークレット・サービスや諜報機関を通じて使われているウラ金も存在する」と語った。

 モスレヒー氏はまた話の中で、一部の教師たちが参加する非革命的な組織が結成されていることを明らかにし、「抑圧主義諸国は一時期、この組織に31万5千ドル以上を供与したことがある」と指摘、さらに「現存する証拠や情報によれば、抑圧主義諸国はソフトな戦争で、教育や青少年分野への投資を本格的に行っている」と付け加えた。

 モスレヒー氏は、こうした投資の一環として、一部の学校で若者たちをキリスト教徒化する計画が立てられていたことを指摘し、「もちろん、〔イスラーム教徒をキリスト教徒化しようとする、外国による〕こうした計画は体制内で受け容れられている〔宗教的〕少数派〔※イラン憲法によって存在が認められているキリスト教徒やユダヤ教徒、ゾロアスター教徒のこと〕とは無関係である」と述べた。

 情報相は続けて、昨年の暴動に多くの教師や中高生らを引き込もうと抑圧主義諸国が画策していたことについて指摘し、「彼らはNGOを立ち上げ、教育機関内部での活動に従事していた」と語った。

 同氏はさらに、次のように指摘した。「抑圧主義諸国が行っているもう一つの活動として、国内の一部教育施設での〔イスラームから枝分かれした異端宗教の〕バハーイー教布教活動がある。バハーイー教徒たちは教育施設や保育園、非営利の学校を立ち上げることで、自らの邪悪な目的を実現しようとしている」。

 モスレヒー氏は、昨年の暴動にホッジャティーエ協会〔※政教分離を唱えているとされる宗教団体〕がきわめて広範に関わっていたことを指摘し、「彼らは教育機関に浸透することで、世俗主義的な言説を流布している」とも述べた。

 情報相はさらに、「本省ではすでに、逸脱した党派の活動について教育関係者に良質の情報提供を行うための〔仕組み作りの〕案が準備されている」と語った。

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( 翻訳者:高山奈美 )
( 記事ID:20038 )