原油取引所問題、再び浮上:証券取引所最高評議会、国産超重質原油の取引所上場に同意
2010年10月20日付 Jam-e Jam 紙

商品取引所での燃料油の上場が認められたことを受け、未解決事案として放置されてきた原油取引所問題が再び浮上した。

 ジャーメ・ジャム紙の報道によれば、イラン原油取引所開設問題は、約10年前から石油省と経済省で取り沙汰され、両省の間で何度もたらい回しにされてきた。ところが、こうしたたらい回しが行われた末に、ついに石油省の元局長が取引所開設計画の実行責任者として任命されたにもかかわらず、取引所の開設はまったく実現してこなかった。

 この問題では実際上、石油関連・石油化学製品の価格自由化と、これらの製品の商品取引所への上場が実現しただけだった。〔当初、〕石油関連製品の商品取引所への上場は、イラン産原油の取引所開設へ向けた第一段階として位置づけられていた。

 この政策に基づき、イラン暦1386年バフマン月〔西暦2008年2月〕、石油化学製品の価格自由化とこれらの製品に対する政府の保護政策の撤廃に鑑み、これらの製品の取引所への上場に向けて措置を講ずるよう、政府はイラン商品取引所に義務付けた。そしてこの決定を受けるかたちで、商品取引所内に「石油関連製品取引所」がキーシュ島に開設された。

 〔‥‥ところが〕それ以来、原油取引所の開設をめぐって石油省と経済省の関係者の間に生じた一部の意見対立などが原因で、イラン原油取引所の開設構想は事実上お蔵入りとなってしまう。国営石油化学公社の最高責任者が解任されたのも、ある意味で経済省が音頭を取って実現させた、輸出向け石油化学製品の商品取引所への上場記念セレモニーに彼が出席したことが原因だった、とさえ噂われたほどだった。

 しかし、〔商品取引所への〕燃料油の上場が認められたとの報道により、原油取引所設立問題が再び〔関係者の間で〕ささやかれるようになっている。有価証券取引機構長官は昨日、この問題に関し、「商品取引所への燃料油の導入を受け、我々は、イラン原油取引所の開設に向け、一歩前進した」と述べた。

 現在、一日の燃料油生産量は7千6百万リットルで、この内、1日平均5千万リットルが発電所へ供給され、残りはペルシア湾FOB価格〔*運賃や保険料などを上乗せする前の現地での価格〕で輸出されている。

〔‥‥〕

 また、本紙の記者が得た情報によると、証券取引所最高評議会は国産超重質原油の上場に同意したとされ、もし〔商品取引所への〕この商品の最終的な受け入れが実現した場合には、イラン原油取引所が正式に開設されたものとして理解するべきだろう。

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( 翻訳者:酒井晶 )
( 記事ID:20489 )