ユネスコ、テヘランでの「世界哲学の日」の大会開催を邪魔立て
2010年11月11日付 Mardomsalari 紙

ファールス通信の報道によると、「世界哲学の日」国際会議開催まで既に二週間をきっているなか、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は火曜日、「世界哲学の日」の大会をイランで開催することを断念するとの声明を発表した。

 ユネスコは声明で、同大会のイランでの開催を断念した根本的理由については触れることなく、ただ「国連関連の国際会議のイランにおける遺漏なき開催を保証するのに、必要な条件が整わなかった」とだけ記している。

 「世界哲学の日」の広報本部責任者のマジード・フォルーギー氏は、ファールス通信記者とのインタビューのなかで、この報道を認めた上で、「昨晩、この事態について知った。大会の議長を務めるゴラームアリー・ハッダード=アーデル氏も、〔事実関係を確かめるためにユネスコに〕書簡を送るとともに、ユネスコ側と協議を行い、問題の解決にあたっているところだ」と述べた。

 ハッダード=アーデル氏は以前、「世界哲学の日」の開催妨害を目論んでいる悪意ある人々が一部にいるとされる問題に対し、次のように述べていた。「イラン・イスラーム革命および同体制を認めようとしない一部の人々が、大会開催を妨害しようと企てている。彼らは例えば、今日イランで多くの哲学者が投獄されており、その数はイランに暮らす哲学教授の数よりも多い、などと吹聴している。ところが、彼らは投獄されているとされる哲学者の名前を一人として明かそうとしない。実際、彼らは〔こうしたプロパガンダ活動によって、自らの反体制活動の正当性など、自らの抱える〕政治的問題を解決しようとしているに過ぎないのである」。

 ファールス通信によれば、これ以前にも、イラン・イスラーム共和国に反対する者たちによるサボタージュの噂、つまり彼らが大会の妨害工作に動いているとの噂がちらほら流れていたという。

 ユネスコによるこうした措置の一方で、「世界哲学の日」の2010年の会議をイランで開催することは、以前からユネスコによって決定されていたことで、イラン暦アーバーン月の第一週〔西暦10月下旬〕には、ユネスコの社会・人間科学担当副局長のピラル・アルバレズ氏がイランを訪問、同大会のプログラムについて〔イラン当局と〕話し合いを行い、大会の快適な開催に向けてテヘランの施設・設備の視察を行っていた。

 この報道によると、「世界哲学の日」は2002年に初めてユネスコの公認日として登録され、11月の第3週目に〔大会が〕行われることになったという。第1回大会から第3回までは、ユネスコが置かれているパリで行われ、それ以降は順に、モロッコ、トルコ、イタリア、ロシアで開催された。二年前から行われてきた協議の結果、ユネスコはイランで「理論と実践」をテーマに第8回国際哲学会議を開くことが決まっていた。

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( 翻訳者:井口秀太 )
( 記事ID:20740 )