アフマド・ハータミー「シオニストたちの不敗神話は終わりを告げた」
2010年11月18日付 Jam-e Jam 紙

テヘランで犠牲祭の礼拝導師を務めたアフマド・ハータミー氏〔※改革派の前大統領モハンマド・ハータミー氏とは別人〕は、革命の勝利がもたらした恩寵の一つとして、イスラームの躍進と超大国の威容の崩壊があると指摘した上で、「シオニストの不敗テーゼは、すでに終局に達している」と述べた。

 ファールス通信の報道によると、〔アーヤトッラーよりもワンランク下の〕ホッジャトルエスラーム・ヴァルモスレミーンであるセイエド・アフマド・ハータミー氏は犠牲祭を祝う礼拝での説教で、次のように続けた。「〔2006年7月のイスラエルの侵攻に対する〕33日間に及ぶレバノンの抵抗、そして〔2008年12月のイスラエルの侵攻に対する〕22日間に及ぶガザの抵抗、そして〔1979年にイランで起きた〕偉大なるイスラーム革命はいずれも、超大国がガラスの宮殿に居を構えているということ、神の恩寵により崩れ去る運命にあるということを示す出来事だった」。

 ハータミー氏はさらに、「最後には、数々の問題の舞台裏に誰が潜んでいるのか、暴露される日が来るであろう。レバノンでの事件、ガザの封鎖、そしてイスラーム諸国の不安定化などをめぐって、どの国がイスラームの名の下でシオニストの背後に立ち、彼らを支援してきたか」と言明した。
〔※訳註:ここでアフマド・ハータミー氏が実名を挙げることなくほのめかしているのは、厳格なイスラーム解釈を信条とするワッハーブ派を国教とし、国内にメッカを抱え、巡礼のホスト国を務めるサウジアラビアのことだと考えられる。〕

 同氏は演説の別の箇所で、ハーメネイー革命最高指導者が大巡礼団に向けて発表したメッセージに触れ、次のように指摘した。「革命最高指導者はこのメッセージのなかで、イスラーム革命の勝利のお陰で、二つの現象が世界に生じたと仰った。一つはイスラームの覚醒、イスラームの躍進という波の始まりであり、これは敵の安全を打ち砕いた。もう一つは、超大国の威容が打ち崩されたことである」。

 ハータミー氏は、革命前にはこうした状況は考えられなかったということを、革命第二・第三世代はきちんと認識することが大切だと述べ、「今日、宗教は敵の安全を脅かすまでに、精気を得るようになっている。これは殉教者たちの血と、あなた方の献身的努力のお陰である」と付け加えた。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:20839 )