ハーメネイー最高指導者「シオニスト体制がある限り、抵抗し続けなければならない」
2010年11月30日付 Jam-e Jam 紙

イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は昨朝、レバノンのサアド・ハリーリー首相とその随行団と会談し、レバノンはシオニスト略奪体制との対決の最前線に位置する重要な国だと指摘した上で、「イラン・イスラーム共和国は、レバノンが繁栄と幸福、発展と前進を成し遂げることを望んでいる」と語った。

 同氏は、イランはレバノンの進歩と繁栄のためにいかなる助力も惜しまないと強調した上で、「レバノン人民の幸福は、イランにとっての喜びである。レバノンの労苦が、イランにとって悲しみであるのと同様だ」と付け加えた。

 イスラーム革命最高指導者は、テヘランで行われた協議について触れた上で、「両国関係を深化させるための基礎部分は、各分野ですでに整っている。特に通商・開発・建設といった分野で、こうした関係をさらに拡大させていく必要がある」と指摘した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、シオニスト体制によるレバノンへの絶え間ない侵略、そして同略奪体制の侵略主義的動機の持続について触れ、さらに「シオニスト体制は、たとえベイルート、さらにはトリポリを横断し、シリアを包囲することができたとしても、イスラエル略奪体制に対する唯一の抑止力は抵抗である〔のであり、抵抗を力で抑え込むことはできない〕」と付け加えた。

 同氏は、レバノンこそシオニスト体制を打ち負かすことのできた唯一のアラブ国家だと強調した上で、「レバノンの敵が対抗することのできない唯一の力こそ、抵抗である。だからこそ、抵抗というものの真価を正しく認識しておくことが必要なのだ」と指摘した。

 イスラーム革命最高指導者はその上で、「シオニスト略奪体制が存在する限り、レバノンには抵抗というものが必要なのだ」と付け加えた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、サアド・ハリーリー氏がサイイド・ハサン・ナスルッラー氏やその他の「抵抗」の関係者たち〔=ヒズブッラー関係者たち〕と良好な関係を保っていることは喜ばしいことだと指摘した上で、「こうした関係はこれまで以上に強化される必要がある」と強調した。

 同氏はさらに、イラン・イスラーム共和国はレバノンの団結と独立を支持していると力説した上で、「レバノンは多宗教の国である。さまざまな宗教・宗派の信徒たちが長年にわたり、平穏かつ心を一つにして、隣り合って生きてきた。ところがなかには、宗派間で緊張・諍いを起こそうと企む者がいる。こうした〔悪しき〕考えに対抗することが必要だ」と続けた。

 イスラーム革命最高指導者はまた、数年前にレバノン元首相の故ラフィーク・ハリーリー氏と会談したことに触れ、レバノンの発展のために同氏が尽力していたことを指摘した。

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(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:20984 )