イラン外務報道官「偉大なるエジプト国民の要求に耳を傾けよ」:エジプト外相の発言に対し
2011年02月09日付 Jam-e Jam 紙

イラン外務報道官はエジプト前外相の発言に対し、「エジプト国民の信頼を失った人間が何を言おうと、そんな発言は我がイラン国民とって信頼にたるものではない」と語った。

 アフマド・アブルゲイト氏はエジプト外相として最後に、外交儀礼に反する発言を行い、エジプト情勢はイランには無関係だ〔=エジプト情勢にイランは口出しするな〕と述べていた。

 ラーミーン・メフマーンパラスト外務報道官は国内外のメディアとの記者会見で、「エジプトで大きな運動が起ころうとしている。この運動の第一歩は、統治権を握る人物の信頼性や資質に疑問符を投げかけることにある」と述べ、さらに次のように続けた。

 「エジプト情勢に対するイラン・イスラーム共和国の立場を、次のように発表する。我々はエジプト人民による運動を、正義を希求するもの、これまでの暴虐・圧政に対抗するためのもの、従属からの脱却を図るためのもの、そして大国エジプトがかつての栄光と繁栄の時代に戻るためのものであると考える。その上で我々は、偉大なるエジプト国民の要求に耳を傾けるべきであり、またこの要求は実現されねばならないと考える」。

 メフマーンパラスト氏はエジプト情勢におけるイギリスの役割について、次のように述べた。「なかにはエジプト情勢から利益を得ようと目論み、人民の運動にダメージを加えようと手を打っている国がある。しかし、この運動を邪魔しようとする動きに騙されるほど、エジプト国民は愚かではない」。

 同氏はまた、エジプトの政変は、パレスチナ自治政府とシオニスト体制の交渉にも影響を与えるだろうと指摘し、「偉大なるエジプト国民が、中東諸国でこの〔イスラエルによる〕犯罪行為が続くことを許すことはないだろう。エジプトの変化は、中東〔情勢〕、そしてシオニスト体制への対応に、決定的な結果をもたらし得ると、私は考える」と語った。

 メフマーンパラスト氏はまた、スーダン情勢、ならびに〔‥‥〕同国の南北分割について、「我が国の基本的立場は、他国の国民的団結、結束、そして領土の一体性の維持を支持する、というものだ」と述べた。

 同氏はその上で、「ある国が2国に分裂しようとすることは、原則的に言って、我が国の政策とは相容れないものである。我々は各国の領土の一体性、結束、そして国民の団結が守られるよう、努力する」と述べた。

 外務省報道官はまた、レバノンではあらゆる集団の参加・協力の有無が、政権樹立におけるナジーブ・ミーカーティーが政権樹立に成功するかどうかを決めるだろうと語った。

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( 翻訳者:渡部智士 )
( 記事ID:21583 )