アフマディーネジャード「オバマはブッシュよりも無様に政界を退くことになるだろう」
2011年04月05日付 Jam-e Jam 紙


大統領:アメリカにとってのただ一つのチャンスはイランとの関係改善にある

1390年(2011年3月下旬〜)最初のマフムード・アフマディーネジャード・イランイスラーム共和国大統領による記者会見が昨日午後、国内外の多くの報道関係者を前に開かれた。2時間以上に及んだ会見の中で、大統領は国内、周辺地域、ならびに世界が直面する諸問題について、記者たちの質問に答えた。

 同氏はその演説の中で、シオニズム体制以外の全ての国と公正な関係を結ぶ用意がイランにはあることに触れ、「米政府は自分では何もできないということを示した。オバマはブッシュよりも無様に、政界を退くことになるだろう」と指摘した。

ナショナリズムはノウルーズにおいては意味をなさない

 ジャーメ・ジャム紙政府担当記者が伝えたところによれば、大統領はテヘランで開かれた「世界ノウルーズ祭」に一部の人々が反対していることについて、「ノウルーズ(イラン正月)は世界的・全人類的な祭りなのであり、ノウルーズにおいてナショナリズムは意味をなさない」と述べた。

 アフマディーネジャード氏は「愛し敬うこともナショナリズムになってしまうのか」との疑問を提示した上で、「目上の者や目下の者を大事にしよう。将来に希望を持とう。友人知人を訪ね、圧制を廃して正義を打ち立てることに望みを持とう。果たして、これがナショナリズムだとでも言うのか。仮にこれがナショナリズムだと言うのであれば、我々はこのようなナショナリズムを誇りとするし、その極端なものについても〔支持する〕」と述べた。〔※〕

 アフマディーネジャード氏はその上で、「ノウルーズは世界的な祭りであり、皆で祝うべきである。〔世界の〕全ての民族に共通するものの一つに、ノウルーズがあるのだと私は思っている」と指摘した。

 大統領はさらに、「我々はこの偉大な祭りの起源がイランという国にあることを嬉しく思う。しかし、ノウルーズはイランだけのものではなく、決して民族的色合いは持たない。そうではなく、全人類的なものなのである」と強調した。

 アフマディーネジャード氏はノウルーズがユネスコで認められ、世界的祝日になったことについて触れ、近い将来、全ての民族が長い冬のあと、人類の真の年明け(ノウルーズ)を祝う日がやってくることを、期待感を込めて語った。

90年は「大きな飛躍」の年

 大統領は昨年実施された諸政策について言及し、今年を昨年の大規模事業を継続し、国の様々な分野で大きな飛躍が成し遂げられる年となるだろうと述べた。

(中略)

 同氏は国際社会という場で政府が行おうと計画していることについても指摘し、「国際社会の場では、人類の崇高な理想である博愛と圧政の除去に向けて真剣な取り組みが行われるだろう」と述べた。

オバマはブッシュよりも無様に退陣するだろう

 マフムード・アフマディーネジャード氏はブッシュ時代とオバマ時代の米政府の政策は同じであると指摘し、アメリカ前大統領が不名誉なかたちで政界を退いたとすれば、その後継者はより不名誉で無様なかたちで政治の舞台から降りることになるだろう、と述べた。

 アフマディーネジャード氏は、国際的な場で前ならびに現米大統領が唱えたスローガンや政策について言及し、「スローガンは違えど、彼らの実際の政策は同じであった」と強調した。

 同氏は、アメリカ政府の目的は中東における自らの拠点として、シオニズム体制を救うことにあるとの認識を示し、「彼らは変革を謳ったが、彼らの言う変革の意味とは自分たちの利益のために〔世界の〕各国民、人類、そして他者を都合よく変革することであったことは、すぐに明らかになった」と述べた。



※訳註:現在のイランでは、「ナショナリズム」という語はイスラームと対立するもの、革命前の王制が鼓吹した狭隘な「ペルシア主義」を想起させるものとして、公然と主張することがはばかられる政治文化がある。ただしこのことは、実際のイランの政治文化においてナショナリズム的な要素が希薄だということを意味するものではない

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( 翻訳者:松村すみれ )
( 記事ID:22037 )