マシャーイーの関係者ら、逮捕される
2011年05月05日付 Mardomsalari 紙

【政治部】政府文化委員会の書記で、さらに大統領府に併設されたモスクの集団礼拝導師を兼任し、エスファンディヤール・ラヒーム=マシャーイー大統領事務所長の支持者の一人としても知られるアッバース・アミーリーファル氏が先の火曜日、宗教指導者特別法廷により逮捕された。テヘラン検事長は同氏の容疑について、反シーア的な演劇「降臨、極めて近し」の制作者たちとの協力を指摘している。また、「某氏」とそのグループの一部関係者・取り巻き連中が逮捕されたとの報道も、〔‥‥〕各種メディアやニュース分析サイトなどで伝えられている。

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 インターネットサイト「エッテダール」(穏健)が火曜日に報じたところによれば、エスファンディヤール・ラヒーム=マシャーイー氏の関係者ら25人が、ある治安機関によって逮捕されたという。

 このサイトに寄せられた情報によれば、故ホセイン・ファーテミー博士の妻や、〔昨年9月に大英博物館から貸与された〕歴史遺産「キュロス憲章」〔※一般的には「キュロスの円柱」の名で知られる〕のお披露目式の日に、この歴史遺産の運搬係を務めたA・A女史も、逮捕者リストに名を連ねているという。また、逮捕者の中には“神智学”を提唱する人々も含まれている模様だ。
〔※「ホセイン・ファーテミー」は、1951〜53年の石油国有化運動を主導したモサッデグ政権で外相を務め、反モサッデグ・クーデターの後処刑された人物のことだと思われる。また、「キュロス憲章」が大英博物館から貸与された際、アフマディーネジャードやマシャーイーが出席・演説するなかで、ナショナリスティックな色彩のきわめて強い、派手なお披露目式が開かれている〕

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問題の背景

 アミーリーファル氏と迷信に満ちた演劇「降臨、極めて近し」〔※〕の監督が逮捕される前、ラヒーム=マシャーイー氏は自身とこの演劇の関わり合いを否定し、「降臨、極めて近し」など見たことはないと述べていた。
〔※「降臨、極めて近し」はマフディー降臨が近いことを論証する「ドキュメンタリー映画」だが、「迷信に満ちた作り話」という意味を込めて、記事では「演劇」と呼ばれている〕

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 一方で、ファルヴァルディーン月24日〔西暦2011年4月13日〕には、混乱を呼んだドキュメンタリー「降臨、極めて近し」の監督も、アフマディーネジャード大統領事務所長〔=マシャーイー〕との関係についての噂を否定した上で、「生涯を通じて、マシャーイーに会ったことは一度もない。また、件のCDの制作で、《オモテ》であれ、《ウラ》であれ、何らかの政治団体とつながりをもったこともない。〔‥‥〕」と述べていた。

 にもかかわらず、この「演劇」の制作者サイドと〔政権上層部に浸透する〕「逸脱グループ」がつながっていると指摘する記事も、当時から多かった。例えばケイハーン紙は、「降臨が近いのか、それとも選挙が近いのか」との見出しの記事で、次のように指摘している。

「降臨、極めて近し」のCDを制作し、流通させていた者の身元に着目してみると、〔‥‥〕ビデオ「降臨、極めて近し」は一種の政治的謀略であり、逸脱したグループのための選挙広報の為に制作され、広くばらまかれたものであるように見受けられる。

またCDを制作した連中は、市民の信頼を勝ち得ていないということを知り、このCDを普及させることで、まずはアフマディーネジャード博士を〔マフディー降臨の際に活躍するヒーロー「セイエド・ホラーサーニー」の軍司令官である〕ショエイブ・ビン・サーレフであるかのように世論に印象づけようとしている。彼らはその上で、国会選挙や大統領選挙などの際に、自分たちはアフマディーネジャードに近く、同氏の信頼を得ているなどと吹聴して、自分たちの支持する国会選挙用の候補者リストや大統領候補が、あたかも《偉大なる神の面影》〔=終末のときに降臨するマフディーの別名〕も支持する候補者たちであるかのように偽装しようと企てているのだ!

 騒動を引き起こしたこの「演劇」の監督が逮捕されたことを受け、テヘラン検事長は「事件の容疑者の証言によれば、〔CDの制作には〕700万トマーン(約58万円)がかかったという。しかし200万枚ものCDを大規模にばらまくには、もっと費用が必要だったはずだ。この問題については、より一層の捜査が必要だ」と述べ、さらに「疑いなく、このCDの作成・流通に関わった〔その他の〕者たちについても、訴追は免れないであろう」と強調している。

 そしてその数日後、テヘラン一般革命検事長は、「降臨、極めて近し」のCDを制作した人物として、別のもう一人、すなわちアッバース・アーミリーファルを逮捕したと発表したのである。政府文化委員会の書記を務めるアミーリーファルの容疑について、同検事長はこのCDの制作者たちとの協力を挙げ、「このCDを制作した残りの犯人たちもすでに身元がわれており、司法の捜査が入っている」と付け加えている。

 さらに、神智学の唱道者たちともつながった某グループの一部関係者らが逮捕されたとの新たなニュースも伝えられている。ここ数週間、原理派の一部関係者から、この問題に対する警告が発せられていた最中のことである。

 実際、メスバーフ=ヤズディー氏やハッダード=アーデル氏、モルタザー・ナバヴィー氏、ホセイン・フェダーイー氏らはこの数週間、「逸脱したグループ」がジン(魔物・悪霊)や呪術、予言や占いの類いを利用していることに対して、相次いで発言を行っているのである。

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( 翻訳者:水谷陣也 )
( 記事ID:22528 )