「エネルギー療法」を騙る詐欺師の裁判、革命裁判所で開かれる
2011年05月11日付 Jam-e Jam 紙

エネルギー療法を謳った被告'A・Aをめぐる事件の裁判が、昨日の朝、革命裁判所第26法廷にて、非公開で行われた。

 イラン学生通信(ISNA)の報告によると、この裁判ではまず、「政府職員検察庁」の側から提出された起訴状が原告代表により読み上げられ、約15名の被害者が出廷して、自らの訴えを提出した。

 裁判が行われる一方で、被告人は法廷に姿を現さず、代わりに彼の弁護人が弁護依頼人からの弁明書を提出した。この人物の主要な容疑は、詐欺・不当な方法による財産取得であるとされ、また被告には偽造された医師免許状の使用や中傷、嘘偽の流布といった容疑もかけられている。さらに、道徳犯罪も彼の容疑の一部となっている。

 今回、事件が革命裁判所に提出された理由としては、今回の事件を審理するよう、革命裁判所第26法廷の裁判長に、司法権長官から特別な通達が行われたことが挙げられる。

 この報告によると、エネルギー療法事件の被告の弁護人から最終弁論が提出され、法的期限内に〔裁判所から〕見解が示される予定とのことだ。

 エネルギー療法事件の被告'A・Aは数年前、大々的な宣伝を行い、また一部の週刊誌やイエローペーパー(低俗な雑誌)などに接触するなどして、エネルギー療法を謳い、人びとをだましては、身体の不調に悩む病人たちから莫大なお金を詐取してきた。

〔‥‥〕

 この人物は医師としての肩書を偽造して詐欺に励み、突然国外へと姿をくらませた。この人物に対して多数の告発が寄せられたことを受け、事件は「政府職員検察庁」に報告された。そして市民の訴えから7年を経てついに、第12支部の予審判事はこの人物を有罪と認定、起訴状を発行して、本件は裁判所に送られたのである。

 依然として海外に暮らすこの被告人は、〔被害者から〕提出された訴えに応えるよう裁判所から警告されているにもかかわらず、裁判所には出廷せず、彼の弁護人が最終弁論書を裁判所に提出した。

 15人の被害者から訴えが提出された後、本件の判事は判決を下すべく、審理の終了を宣言した。

 数日後、裁判所がいかなる判決を下し、〔エネルギー療法などという〕インチキを吹聴した詐欺師の罠にかかった市民らの権利が果たして回復されるのかどうか、今は見守る他ないだろう。

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( 翻訳者:飯島美紀 )
( 記事ID:22556 )