護憲評議会、国会と政府の論争に終止符
2011年05月12日付 Jam-e Jam 紙

ジャンナティー「憲法に明記されていることに鑑みれば、省の法的権利・義務の改定と統合はいかなるものであれ、国会承認が必要」

 一部の省の統合をめぐって政府と国会が数週間にわたって論争を繰り広げた末、昨日、護憲評議会の書記は国会議長宛てに書簡を送り、省統合に関する同評議会の見解を国会に通達した。

 国会の広報サイトによれば、アーヤトッラー・アフマド・ジャンナティーがアリー・ラーリージャーニー氏に宛てて送った書簡には、次のようにある。

〔‥‥〕憲法の諸条項、特に第133条に明記されている内容に鑑みれば、省の法的権利・義務の改定、および2つないしそれ以上の省の統合には、国会承認が必要である。国会承認を経ずして、大臣や省の従前の権利・責任が改定されるようなことはない。

 護憲評議会はさらに、「新設もしくは統合された省の大臣は、いかなる場合も新大臣と見なされ、国会の信任を得ることが必要である」と明言した。

国会による最近の批判に対するアフマディーネジャード氏の反応

〔‥‥〕

 国会は、政府が新たな省の大臣を任命するには、国会議員から信任票を得る必要があるとしたうえで、現行の省の大臣は、罷免、辞任、ないし問責されるまでは、職場を離れる権利はないと強調している。

 火曜日の国会の公開本会議場では、この件に関し議員たちから批判的発言が相次いだが、それに加えて、アリー・ラーリージャーニー氏は火曜日夜、テレビの生放送番組で「政府の決定・措置は違法であり、司直の前で釈明する義務すらある」と明言するまでになっている。

 こうした発言に対し、アフマディーネジャード氏も黙ってはいなかった。同氏は昨日、この件での今回の行動を正当化し、第9・10期政権〔=2005年以降の第一次・第二次アフマディーネジャード政権〕はイランの歴史上、もっとも法に忠実な政権であると述べたうえで、「残念なことに、自身の個人的思惑から、一部の問題を取り上げて政府の施策を違法だと告発することに力を注いでいる人たちがいる〔‥‥〕」と述べた。

〔‥‥〕

 アフマディーネジャード氏は、法律が正確かつ適正に施行されるよう、全ての行政機関が動員されてきたことを強調したうえで、「第5次開発計画法53条は政府に対し、自らの判断で複数の省を統合するよう義務付けており、省が新設された場合には、その職務の詳細について国会に通知するよう定めている」と述べた。

 大統領はさらに、〔‥‥〕「法律は政府に対し、省の数を17に削減するよう義務付けており、それに基づき新設された省の職務の詳細を国会に通知するよう求めている。政府は現在このことに取り組んでいるところであり、こうした状況で政府を告発するのは適切ではない」と語った。

〔‥‥〕

 大統領はまた、政府は法の施行に専念しており、大統領には大臣を交替させたり、自らが大臣代行となる権限があると指摘したうえで、「国会議長殿は、自身が法律そのものであるかのように考えておられるようだ。こうした考えは、正しいものとは言えない。国の雰囲気を不当に汚し、動揺させてはならないということに気が付くべきだ」と述べた。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:松村すみれ )
( 記事ID:22570 )