ドルの公式価格と市場価格の差、広がる
2011年06月13日付 Jam-e Jam 紙

専門家ら、外為市場をめぐって中央銀行が曖昧な姿勢と沈黙を続けていることの影響を懸念

 ドルの公式価格と市場価格の差が依然として広がり続けている中、外国為替市場の専門家らは、死活的重要性を有するこの市場の統制に向けた中央銀行の政策の曖昧さや不明確さがいかなる結果をもたらすか、懸念を表明している。

 本紙記者が伝えたところによると、先週木曜日、外貨の基本レートを12%引き上げるとの目標が中央銀行によって採用・公表されたにもかかわらず、外国為替市場は単一レートにならなかっただけでなく、むしろドルの公式価格と市場価格の差は今も広がり続けている。

 中央銀行は先週木曜日、ドルの公式基本レートを約112トマーン引き上げ、1ドル1171トマーンとした。この措置を受け、ドルの市場価格は32トマーン上がり、1 ドル1220トマーンとなった。

 こうして中央銀行の措置により、〔公式価格と市場価格の差である〕1ドル129トマーン分の価格バブルの約6割が、先週の木曜日に消滅し、ドルの公式価格と市場価格の差は約50トマーンにまで減少した。

 しかしこうした措置の効果は、24時間しか続かなかった。昨日の日曜日には、ドルの公式レートが1171トマーンに据え置かれる一方、ドルの市場価格は20トマーン上がり、1ドル1220トマーンから1240トマーンへと上昇した。その結果、ドルの価格バブルもまた50〜70トマーンに達した。

 外貨の公式価格を引き上げた中央銀行の基本的な狙いが、為替レートの単一化にあったと仮定するならば、この狙いはうまくいかなかっただけでなく、今や外国為替の自由市場の方こそ、中央銀行を操っているのだと、大いなる確信を持って判断することができるだろう(これは一部の専門家らの意見でもある)。

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( 翻訳者:佐藤里佳 )
( 記事ID:22974 )