中国製コーラン・グッズに気をつけよ:間違いだらけのコーランの図画、国内に出回る
2011年07月31日付 Jam-e Jam 紙

 「コーランの春」を間近に控え、聖コーラン協会の副所長(印刷・発行管理担当)は、中国から間違いだらけのコーランの章句が書かれた図画を輸入している業者に対して警告を発し、さらに聖コーランならびに関連グッズを購入する際に気をつけるべき注意点を、国民に喚起した。

 聖コーラン協会のアフマド・ハージー=シャリーフ副所長は、別の二人の副所長とともに昨日記者会見に臨み、中国製のコーランが国内市場に流入している問題がもたらす影響について、ジャーメ・ジャム紙の質問に答える形で、次のように語った。「中国からは印刷に誤りの多いコーランが国内に流入しているが、それに加え、一部の会社はコーランに関連した、しかし同様に間違いだらけの図画やグッズの輸入も手がけるようになっている」。

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コーラン・グッズの輸入禁止も視野

 聖コーラン協会のハージー=シャリーフ副所長はさらに、「我々は今後、こうしたコーランや関連製品に出版・発行許可を与えることは、決してないだろう。文化イスラーム指導省と協力し、近々、こうした製品の中国からの輸入禁止を決定する予定だ」と強調した。

 「私はコーランそのものであれ、関連の図画であれ、こうした製品が生産される現場の映像を見たことがあるが、残念ながら、我々ムスリムがコーランやその他の関連製品に手を触れる際に求められる敬意やその他必要とされることが、こうした生産現場においてはまったく守られていない」。

 ハージー=シャリーフ氏はこのように述べ、さらに「我々はイスラーム世界の中心地にいるとの自負を持っている。そうであるならば、我々自身がコーラン・グッズを輸出する立場に立つべきだろう。幸い今日、アースターネ・ゴドセ・ラザヴィー〔※イラン東部の都市マシュハドにある第8代イマーム・レザーの墓廟を管理する財団。アフガニスタン西部を含む、マシュハド周辺の経済を牛耳るコングロマリットとしても有名〕、イスラーム宣伝庁、ならびにワクフ庁は世界でも有数の、コーランや宗教書を専門に扱う印刷所を運営している」とも強調した。

コーラン印刷に関与するレバノン人ブローカー

 聖コーラン協会副所長はまた、「我々の調査によると、友人たち〔=イラン人業者〕のなかにはコーランの印刷契約をレバノンと結んだ人もいるようだ。しかし、こうしたレバノン人関係者は印刷業務を中国やイタリアにある印刷所に委託し、きちんと監督することもなければ、ムスリムが〔コーランに対して〕持つであろう慎重さも持つことなく、〔コーランの〕印刷を行い、イランの出版社に引き渡しているのが実態だ」とも指摘した。

高いコーランは買わないよう注意

 ハージー=シャリーフ氏は続けて、ラマダーン月が近づいてきていることを考慮して、国民と出版社に向けて、「かつて、出版社は高品質のコーランを印刷し、それを自らの仕事に与えられた天の祝福だと認識したものだった。しかし今日、国内では印刷・出版業が普及したことにより、残念ながらコーラン出版の分野では、利益第一主義者が一部で跋扈するようになっている」と指摘した。

 同氏はさらに、コーランの価格に対する監督が不十分である現状を批判した上で、「我々は印刷経費に3000トマーン(約230円)がかかったコーランは、高くとも4000トマーン(約300円)で市場に提供されるべきだと考えている。しかし、一部の出版社はカバーの裏に、例えば『このコーランは15000トマーン(約1150円)以上でお譲りするものではございません』などと書いてある。人々はこうしたことばに欺されてはいけない」と注意を喚起した。

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( 翻訳者:熊沢絵那 )
( 記事ID:23579 )