テヘランの大学生ら、国会議員と共に英警察の暴力行為に抗議
2011年08月14日付 Jam-e Jam 紙

ジェーン・マリオット英臨時代理大使を集会に招待

 在テヘラン・イギリス大使館は今日の午後、再び学生たちの集会を目撃することになるだろう。最近イギリス各地では、国民に対する警察の暴力が横行しており、テヘランの学生たちはこのことに抗議するために、イギリス大使館前での集会を計画しているのである。

 学生たちはまた、ジェーン・マリオット英臨時代理大使宛てに招請状を送り、テヘランの学生たちによる集会に出席して、貧困層や抗議市民に対するイギリス政府の対応と苛烈な弾圧について、説明するよう求めている。

 およそ一週間前から、イギリスのいくつかの都市、特に首都では大規模な暴動が起きており、現在までに5人の市民が警察の暴力的対応により命を落としている。

 ところで、本日の集会には学生たちとともに、一部の国会議員たちも出席し、彼らと行動を共にすることが予定されている。

 国会人権部会のゾフレ・エラーヒヤーン委員長はこう発表し、「国会議員たちは、イギリス大使館前で行われる学生集会に加わるだろう」と強調した上で、ファールス通信に対し「学生たちのこうした行動は称賛に値する。なぜならイランの学生たちは常に、〔世界を不当に支配する〕覇権体制に対する〔世界の〕諸国民の権利を擁護し続けてきたからだ」と語った。

 同国会議員は、「イギリス政府は、イラン国会が派遣する人権報告官の受け入れ準備をしておくべきだ〔※〕」と主張した上で、「イラン・イスラーム共和国はイギリスの恵まれない人たちに対する弾圧の停止と政治犯の釈放に向けて、全力を尽くす所存だ」と語った。
〔※訳注:イランが国連の人権報告官の受け入れを拒絶していることについて、国際社会から非難されていることを念頭に置いた発言〕

 また、国会の国家安全保障委員会副委員長も、「国会議員はイギリス政府に対する訴状を、同国の大使館に手交する予定だ」と述べた。

 イラン国営通信(IRNA)によると、エスマーイール・コウサリー氏は、「各国際機関は『われわれはリビアやイエメン、その他の国の人民を擁護している』と公言している。そうであるならば、イギリス政府の行動に対しても、同様のスタンスを取るべきだ。今やイギリスの政府関係者たちは、軍に問題解決を頼ろうするまでになっている」と付け加えた。

 同氏はまた、「もし今回のような事件が別の国で起こったのなら、国際機関の関係者たちはそれを騒ぎ立て、厳しい対応を取っていたはずだ。しかしイギリスに対しては、このような対応が見られない」と強調した。

 コウサリー氏は更に、「この種の人権問題に対する発言をみる限り、国際機関の二枚舌な対応は明らかだ。我々が言いたいのは、もし他の国でもこのような暴動が起きていたら、果たして彼らはこれほどまでに沈黙しただろうか、ということだ」と述べた。

〔‥‥〕

 学生・国会議員らによるイギリス大使館前での集会は、同国政府がイギリス社会の貧困層の要求に向き合うことなく、彼らに対して暴力を振るっていることに抗議すること、さらには人権というものを都合良く使う西洋の二枚舌な対応や基準に異議を唱えることを目的としている。このことから、本日イギリス大使館の周辺では、イランの革命社会を支える大学生や知識人たち、その他人民各層の姿が目撃されるだろう。

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( 翻訳者:米川千帆 )
( 記事ID:23670 )