革命最高指導者、閣僚らと面談「政府は各界の指導者たちの批判を歓迎せよ」
2011年08月29日付 Jam-e Jam 紙

 イスラーム革命最高指導者は昨日の午後、大統領ならびに閣僚らと面談し、そのなかで「世界エルサレムの日」のデモ行進に国民が熱烈に参加したことに心からの感謝の意を表明した。同師はさらに、政府が「正義の希求」や「反抑圧主義」、「誠実な奉仕」といった魅力的な原理原則や価値観、ないしスローガンに忠実に従うことこそ必要であり、また〔世界への〕影響も大きいとした上で、「経済ジハード(聖戦)は、国の発展と繁栄を準備するものであり、欠くべからざるものである」と力説した。

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 同師は、現政権が掲げる魅力あるスローガンとして、「正義の希求」、「反抑圧主義」、「清貧さ」、「貴族主義との対決」、「特権主義ならびに経済的・非経済的コネクションの悪用との闘い」、「誠実な奉仕」を挙げた上で、「イマーム・ホメイニーが仰り、〔世界の〕諸国民が同師を敬愛する原因となった〔イスラーム革命の〕原理原則や価値観こそ、現政権の最も基本的なスローガンに他ならず、これを忠実に守ることが必要だ」と加えた。

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 同師は、経済ジハードは絶対に行われねばならず、単なる優先事項の一つなどではないと指摘し、この点をさらに詳しく説明するなかで、次のように加えた。「人々の生計はイスラーム体制にとってきわめて重要である。良好で健全、かつ強力な経済だけが、この目標に国を到達せしめることができるのである。そして、良好で力強い経済には、経済的な奮闘が必要なのである」。

 革命最高指導者は経済ジハードを目標に定めた第二の動機として、「イラン20年ビジョン」の目標に到達することの大いなる重要性について触れ、次のようにつけ加えた。「極めて重要なこの文書〔=イラン20年ビジョン〕では、イランを地域でナンバーワンの経済大国にするという目標が盛り込まれている。もしこの目標が達成されず、この領域でライバルたちの後塵を拝するようなことになれば、われわれは致命的なダメージを受けることになるだろう。それ故、経済ジハードを遂行する以外に道はないのである」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、イスラームと革命への復讐を誓った敵と対決することも、体制、当局者、そして国民一般の経済ジハードに対する第三の動機となっていると指摘し、次のように付け加えた。「覇権主義者たちは、イラン経済に決定的な打撃を加えようと、あらゆる方途を活用しているが、〔イランの〕当局者の聡明さ・賢慮・思慮と国民の抵抗によって、これらは失敗に終わった」。

 革命最高指導者はまた、次のように指摘した。「敵は今年の初め〔=2011年3月下旬〜4月上旬〕に〔イラン経済を〕麻痺させるためのスマートな制裁について話題にしていたが、しかし制裁は〔イラン経済を〕麻痺させなかっただけでなく、むしろ体制と人民の賢明さのお陰で、多くのケースで国〔の経済〕にダイナミズムと自給自足をもたらし、大いなる仕事が成し遂げられるに至った」。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、アメリカと抑圧戦線による対イラン制裁は敗北が宿命付けられていると指摘し、「世界の現状を考慮すると、この制裁が長期間にわたって継続される可能性はない。経済ジハードと《神への信頼と信用》、そして明確な目標をもったスマートな運動を起こすことによって、制裁を無力化させることが必要だ」と強調した。

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 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、政府全体に対する自らの勧告の続きの中で、文化問題に対して真剣に注意を払うことが必要であると指摘して、「書籍であれ、芸術作品であれ、はたまた芸術関連の団体であれ、文化問題に関しては率直かつ毅然とした態度で、革命的・イスラーム的な方向性に配慮することが必要だ」と述べた。

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 イスラーム革命最高指導者はこの点について、「もしイランへの愛着を問題提起したいのであれば、ペルシア語とペルシア文学を強化し、普及させることがその最も重要な方法の一つであろう」と指摘し、さらに「イランへの愛着について言えば、イスラーム以前のイランを強調する代わりに、イスラーム以後のイランを強調するべきである。なぜならば、イスラーム以後のイラン〔が世界に対して有する〕栄光は、イラン史上、他に類例がないからだ」と付け加えた。

 同師はさらに、「イスラーム以後のイラン、特にダイラム朝やセルジューク朝、そしてサファヴィー朝時代の学問・芸術・文化・軍事面での発展を、イスラーム以前のイランと比べることなど、まったく不可能だ」と強調した上で、「もしイラン、そしてイラン主義を擁護したいのであれば、イスラーム以後のイランこそ、資料に裏打ちされた明確な〔アイデンティティをわれわれに与える〕ものである」と付け加えた。

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( 翻訳者:多田直輝 )
( 記事ID:23856 )